小説「学海先生の明治維新」を連載

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かねてこのブログの記事でも予告していたとおり、小生はこのたび小説の連載を始めようと思う。題名は「学海先生の明治維新」という。小生にとっては第二の故郷というべき千葉県佐倉市の先達である依田学海を主人公とした小説だ。依田学海は彼なりの明治維新を生きた。その姿に思うところがあってこれを小説にしたいと思ったのはもうだいぶ以前のことだが、いよいよその構想を実現させるべく、この正月から筆を執り始めた。今の時点ではまだ執筆途上である。

小生は職業作家ではないので、小説を書くうえでのコツも知らず、ましてやこれは初めて書くこともあって、今でも全体の構想が完成しているわけではない。にも拘わらず今の時点で公表しようというわけは、小生は全体の構想を細部まで詰めてから執筆にとりかかるという方法はとらず、大まかなデッサンのようなものを心に描きながらも、詳細については書きながら考えるというやり方をとっているからである。これは、おこがましい言い方になるが、村上春樹のやり方にならったものである。ともあれそのような方法を取っておれば、いつ発表しても大した違いはないだろうと思ったのである。

というわけで、今の時点でも全体の構想が定まらず、したがって最終的に出来上がった作品がどれほどの規模になるかも見当がつかないが、とりあえず長編小説の体裁にはなるだろうと予想している。

この小説の発表の仕方についてはいろいろ考えた。村上春樹のように全体を書き上げてから、それに何度も推敲の手を加えて次第に完璧なものにしてゆき、納得したところで初めて公表するというやり方もあるが、小生の場合にはある程度書き溜めたところから順次公開するという方法を取りたいと思う。これは新聞小説や雑誌の連載によくあるやり方だ。漱石もこの方法を用い、しかも翌日分しか書かないことに徹していた。書き溜めておくということをしなかった。そのため彼が胃潰瘍の発作で死んだとき、執筆中だった「明暗」は未完成のまま残されたわけだ。

小生の場合には、ある日突然発作で死んでも、連載がそこで終わるということにはならないと思う。とにかく書き溜めながら順次連載するという方法をとりたい。いつ完成するかはいまのところ未定だが、完成すればかなりの規模の小説になるだろうと思う。もっとも小説というものは、物量的な規模で測られる筋合いのものではないのだが。

連載は週に二回、水曜日と日曜日を予定している。かなり長い連載になると思うが、読者諸子には最後までお付き合い願いたいと思う。早速明日から取り掛かります。





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