空飛ぶ蛙:ワラストビガエル

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空中を飛ぶ蛙は幾種類かあるそうだが、その中でも最も大きいのがこのワラストビガエル(Wallace's Flying Frog)だ。体長が10センチもあり、四肢の指の間に水かきのようなものがついている。飛ぶときにはこの水かきを広げて羽根の代わりにするほか、指先には吸盤がついていて、どんなところでも素早くしがみつくことができる。

マレー半島やボルネオの熱帯ジャングルの中で生息している。普通は樹上生活をしていて、繁殖期以外には一人で暮らしている。繁殖期になると、メスは体の中から泡を噴出して、樹木の枝の葉っぱの先にアワの巣を作る。そこへ産卵した後、オスが精子をふりかけ、受精するというわけだ。孵化したオタマジャクシは、葉っぱの下にある水溜りに落ちて、自分なりの生涯を生き始める。

どういうわけか、この蛙とサイとは相性がいいのだそうだ。ある研究によれば、ワラストビガエルはサイの住む水溜りが好きだ。そこで、サイのいる水溜りが減ればこの蛙も減る可能性があると、一部の研究者たちは心配している。





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