新装東京駅二:水彩で描く東京風景

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これは、新しい東京駅の北口を描いたものだ。かつて、改装前の東京駅を全く同じ角度から描いたことがあった。それと見比べると、どこがどのように変ったのかがよくわかる。

まず、二階建てだったものが三階建になった。中央部にある塔の屋根が、依然は三角形だったものが、丸い形状に変った。どちらも、建築当時の原型に戻ったものだ。我々は、空襲で吹き飛ばされて無残な姿になった東京駅を当たり前のものとして見慣れて来たので、こうして本来の姿が再現されると、さも新しい物が登場したような錯覚にとらわれる。

もうひとつ見逃せないことがある。以前の東京駅のファサードを損なってきた余計な構築物が可能な限り除去され、かなりすっきりとした展望が得られるようになったということだ。以前なら、そうした構築物を意図的に省いてスケッチしたものが、いまでは見たままですっきりした景観が得られるのは嬉しいことだ。

(ファブリアーノ300g、28×38cm、2012年)

(参照)旧東京駅 





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