ナヴァーリヌイ裁判始まる

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プーチン批判で知られるブロガー、アレクセイ・ナヴァーリヌイ氏の裁判が開始されたが、開廷の直後閉廷が宣言されたという。4月下旬に再開されるのだそうだが、なぜこんな訳のわからぬことをするのか、疑問なところだ。しかし、この裁判が一種のショーだと割り切れば、そんなに訳がわからぬでもない。

ナヴァーリヌイ氏は、プーチン政権の腐敗をブログ上で暴き続け、昨年は反プーチン集会のリーダーにもなった。プーチンにとっては目の上のこぶのような男である。そこでプーチン政権によって逮捕されたというわけだが、その容疑と云うのが振るっている。国営の材木会社から材木何本分かの売り上げをちょろまかしたというのだ。ナヴァーリヌイ氏は容疑を強く否定している。とはいっても、あまりに馬鹿馬鹿しい理屈なので、否定のしがいがないそうだ。

ロシアの司法当局は、訴追の理由などにこだわるほど、暇な人間たちではない。好ましからざる人物は、どんな理屈であれ、まず捕まえて、すみやかに罰を下すのがよろしい。こうして、ホドルコフスキーはロシアから石油を盗んだとして訴追され、プッシーライオットは教会を侮辱する歌を歌ったかどで訴追された。ヴォズヴォジャーエフなどは、訴追の理由も聞かされず、いきなり身柄を拘束されて拷問を受けたという始末である。

ロシアでは反体制派にかかる裁判は、法と正義の執行と云うより、反体制運動をするとどんな目に合うかについての、民衆への見せしめという意味合いを持っているようだ。(写真はAFPから)

(参考)On with the show:Economist

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