小石川の坂道を歩く

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連休前半の今日(4月28日)、一点の曇りもなく見事に晴れ上がったのを幸いに、久しぶりに東京を描く市民の会のスケッチ大会に参加した。今日は小石川界隈を散策し、気に入った風景を思い思いにスケッチするのだという。集合場所の江戸川台駅近くの小公園に午前10時に到着すると、すでに40名ほどのメンバーが集まって、ウォーミングアップをしている。

いつもの通り散策用の手作りの地図を貰って覗いてみると、江戸川台から茗荷谷方向に歩き、湯立坂を下って小石川植物園まで歩くコースが記されている。コースの途中には、拓殖大学やお茶の水大学、銅御殿などの絵になる光景があるはずだ。

小石川は坂の多い町だ。台地と谷間が交互に展開する地形などで、それらをつなぐ坂道が縦横無尽に走っているのだ。この日も、小公園を出て音羽通りを横切ると、さっそく坂道が現れた。名前はわからないが、切りとおしになった坂道の両側に石組の高い地盤がそそり立って見える。

鳩山邸の前を横切り、拓殖大学国際教育会館に立ち寄り、茗荷谷の駅に至り、そこから湯立坂を下って小石川植物園まで行き、簸川神社の小高い台地の上に上った。そこからは、旧東京医学校の赤い屋根が見える。

ここでいったん解散して、みな思い思いにスケッチするということになった。筆者は占春園公園を散策し、絵になる風景を心に留め、放送大学の台地に上って、そこから銅御殿を見下ろした。今日は内部にも入ってスケッチすることが許されているということだったが、筆者は以前一度中に入って、そこからの眺めをスケッチしたことがあるので、今日は外部から、それも上から見下ろす角度でスケッチすることにした。

以前銅御殿を訪ねたのは2006年2月のことだったが、その折には北隣にマンション建設計画が持ち上がっていて、それが銅御殿の景観を台無しにするのではないかというので、大騒ぎになっていた。今日見ると、20階建てくらいの大きな建物が立っているので、それがその当時問題となっていたマンションなのだろう。しかし、少なくとも上から見た限りでは、この建物が銅御殿の景観を著しく損なっているという感じはしなかった。北隣のことゆえ、日照の障害もないのだろう。建設側がどれくらい譲歩したかはわからないが、景観が台無しにならずに済んだのは勿怪の幸いというべきだろう。

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