芸術としての男性ヌード:仏オルセー美術館で開催

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女性のヌードが芸術になりうることは、古代ギリシャ時代から人類共通の普遍的真理とされてきたが、男性ヌードはどうだろうか。男性のヌードがギリシャの芸術作品を彩ったことからみると、ギリシャ人は男女の区別なしに、むき出しの、つまりヌードの、人体に、芸術的価値を認めたと考えられるが、それは人類の歴史の中では例外的なことだったようだ。というのも、古代のギリシャ人以外に、男性ヌードに芸術的な価値を置いた文化はなかったからである。日本文化も例外ではない。日本人はいわゆる男色には鷹揚な民族だといえるが、男の裸に芸術的な価値を認める日本人はかつてなかったと言ってよい。(三島由紀夫のようなごく少数の例外はあるが)

ところがこのたび、こんな常識に挑戦するような催しが始まった。パリのオルセー美術館で、9月24日から、「男性ヌード」をテーマにした美術展が始まったのだ。これには、70点の絵画や20点の彫刻ほか多数の写真が展示されているということだ。上の写真(AFPから)はそうした絵の一枚を映したもの。キリストを囲んでヌードの男性が数多く描かれている。気になるのは、彼らの一部が女性を思わせるような姿態を作っていることだが、それを大目に見れば、立派な芸術作品といえなくもない。

この絵に描かれた男性たちのペニスはあまり強調されていないが、展示されている写真の中には、長大なペニスをぶら下げた男たちの姿を映したものもある。

この美術展は来年の一月いっぱいやっているそうだから、この期間にパリを訪れる人には、楽しみがひとつ増えることになるだろう。








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