右翼の軍国主義者と呼んでも結構:安倍首相の開き直り?

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集団的自衛権を行使できるように憲法解釈を変えることに前のめりの安倍首相だが、最近言動に慎重さが目立つようになったようだ。その背景には世論の強い反対や友党公明党の慎重姿勢があるようだが、首相は決してあきらめたわけではなかろう。折を見て、決着をつけたいと考えているに違いない。

首相はいま訪米中だが、その機会を利用して保守系のシンクタンク「ハドソン研究所」で講演する予定だという。その中で、国連維持活動参加中に他国から助けを求められても、憲法の制約があってできない理由を説明したり、中国の軍事的脅威を前にして、日本の防衛のあり方をどうすべきかについても話すつもりらしいが、それに関連して、「皆さまが私を右翼の軍国主義者だとお呼びになりたいのであれば、どうぞそうお呼びいただきたい」という言葉で講演を締めくくるつもりだという。(朝日9月26日付朝刊記事)

呼びかけている相手が、日頃安倍さんの親しくしているシンクタンクと言う事情があるにしても、この言葉は穏やかでない。自分を右翼と言うのはともかく、軍国主義者だというのは、一国の宰相として許されることか。

安倍さんは本音では、日本を戦前の軍事独裁国家に戻したいと考えているのかもしれない。安倍さんの母方の祖父である岸信介元首相は、東条内閣の閣僚として、日本の軍事独裁化に多大な貢献をした人物だ。その祖父の政治思想を相続して、孫が軍事独裁思想を抱くのは不思議ではないかもしれない。しかし安倍さんは仮にも日本国の総理大臣である。そういう立場の人が、戦前の軍事独裁国家への回帰を仄めかすような発言をするというのは、極めて異常な事態だと言わねばならない。

安倍さんはおそらく世の中の空気を読み違えているのだろう。目下の所、眼前に敵なしといった状況に気を良くして、慢心に陥っているとしか思えない。





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