ニューヨークに生息する人間という生き物:ブランドン・スタントンのフォトブログ

| コメント(0)
131101.brandon.jpg

ブランドン・スタントン(Brandon Stanton)はニューヨークを根拠地にしてフォトブログを運営する変わり種の写真家だが、一部の物好きたちから大きな声援を受けている。もともとシカゴで金融ディーラーをやっていたが、金融危機のあおりでクビになった後、ニューヨークに出てきて写真家になった。

彼の写真は、ニューヨークの街角で見かけた人々の飾らぬ姿にシャッターを向けたものばかりだ。たとえばこの写真。セントラル・パークで偶然出会った老人にシャッターを向けたら、老人はいやな顔をせずに自分の経歴などを語ってくれたそうだ。

その話によれば、数年前に亡くなった彼の細君はバーバラという名前だったそうだ。老人はそんな彼女をバーと呼んでいたそうだ。一方老人の名はローレンスというのだが、その彼のことを細君はローと呼んでいたそうだ。彼女が死んだあと、老人は名前を変えて、バーローと名乗るようになったのだそうだ。

こんなメッセージを添えたフォトブログは、人々から心温まるといって、大歓迎されたというわけだ。

ブランドン・スタントンは、自分のフォトブログの中からエッセンスを抜き出して、この度フォトエッセイとして出版した。題名は「ニューヨークに生息する人間という生き物(Humans of New York)」、フォトブログと同じタイトルだ。





コメントする

アーカイブ