ロンドン・グローブ座が北朝鮮でハムレットを公演

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今年はシェイクスピア生誕450周年記念の年とあって、シェイクスピア劇の本拠たるロンドンのグローブ座が、世界中のあらゆる国に赴いてシェイクスピア劇の公演運動を繰り広げている。その一環として、来年中には北朝鮮に赴き、ハムレットを公演する予定だという。これには賛否様々な反応があるようで、その大部分は、北朝鮮などにシェイクスピア劇を見せる意義はないというものだが、グローブ座は世界中のあらゆる国で公演するということに意味があるとして、北朝鮮公演を中止するつもりはないとのことだ。

そんなグローブ座の姿勢に、皮肉な見方をするものもいる。ハムレットといえば、甥による叔父殺しがテーマだが、北朝鮮ではついこの前、それと同じことが起きた。権力者の金正恩が、叔父である張成沢を殺したばかりだ。これが果して偶然の符号なのか、また金正恩はこの演目に何ら疑問を差し挟まなかったのか、詮索好きな連中を刺激しているようだ。

ところで新大久保にある東京のグローブ座は、一時期は日本のシェイクスピア劇運動の拠点となり、英国のローヤル・シェイクスピア・カンパニーも何度も訪問公演を行ったものだが、いまでは、シェイクスピアとは無関係なレビューが細々と催されているばかりだと聞く。シェイクスピアの生誕450周年をきっかけに、もう一度日本におけるシェイクスピア劇の活性化が実現するよう、期待したいところだ。






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