ブレア英元首相がアル・シーシの経済顧問

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トニー・ブレア英元首相が、エジプトの大統領になったアル・シーシに対して、経済成長に向けてアドバイスすることを申し出ているというので、ちょっとした騒ぎになっている。彼の出身母体は英労働党だ。労働党はどちらかというと人権に敏感な政党なので、人権蹂躙を批判されているアル・シーシに手を貸すこと、それも経済顧問のような真似をすることは、労働党の関係者としてやめてほしいというのだ。

これに対してブレアは、モルシ政権こそ人権を弾圧していたのであって、それを転覆させたアル・シーシの政権は、イスラム・ブラザーフッドよりずっとましな政権だと居直っているらしい。

ブレアの背後には、アラブ首長国連邦の資金があるようだ。ブレアはこの資金を有効に使って、エジプト経済を早く正常化したいと考えているようだ。アラブ首長国連邦の外に、場合によってはクウェートやサウディアラビアの資金も動員できるというから、いってみれば、アラブの保守勢力が、アル・シーシの政権基盤の安定化を望んでいるということのようだ。

ブレアがなぜ、これほどアラブ保守勢力の肩入れに熱心なのか、わからないことが多いようだが、ブレアにとって、アラブの金持連中とコネをつけることは、都合の良いビジネスだという、うがった見方もあるようだ。

一方、フランスの前大統領サルコジは、大統領在任中の汚職を追及されて、目下ピンチの状況に陥っている。サルコジの場合には、カダフィから金を受け取っていたというので、同情してくれる人はほとんどいない。どうせ金を受け取るなら、ブレアのように、もう少しましな人間から受け取るべきだった、とサルコジも後悔していることだろう。

(参考)Tony Blair to advise Egypt president Sisi on economic reform By Seumas Milne The Guardian






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