
(物思恋)
歌麿の美人画の中でもっとも有名な一枚で、各時代を通じて復刻版が作られた。そのたびに、着物の柄の色や顔の輪郭が微妙な変化を示した。
「物思恋」という題名通り、恋の物思いにふけっている女の、放心したような表情をたくみに捉えている。この独特の表情が、多くの人々をひきつける魅力のもととなったのだろう。
この女も、髪型や着物からして、成熟した女と思われる。

(稀ニ逢恋)
「稀ニ逢恋」とあるように、稀にしか逢えない男を思う、女心の切なさのようなものが伝わってくる一枚。
顔の表情や着物からして、まだ若い女と思われる。
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