（これもまた・・・）
フランス兵の残虐性は、抵抗するスペイン人を残酷な方法で処刑するだけにはとどまらなかった。彼らは殺した後の死体を、他のスペイン人への見せしめとして、さらしものにしたのだった。
これは、吊るした遺体をそのままぶら提げて、見せしめにしている光景だ。とりあえずこの死体の前で見物しているのは吊るした側のフランス兵だが、そのうちにスペイン人の目にも触れるようになるに違いない。
死体は、一列に並んだ枯れ木にそれぞれ吊るされて、壮観を呈している。フランス兵の前にぶら下がった死体は、なぜかズボンがずり落ちている。
（これはもっとひどい）
上の絵では、死体は枯れ木に吊るされてぶら下がったままだったが、この絵になると、死体は陰惨な取り扱いを蒙っている。おそらく両腕をもぎ取られたうえ、肛門から背中にかけて、木の枝に串刺しにされている。
これはまるで、百舌が獲物を木の枝に突き刺す習性を思わせる。だが、なぜこんな残忍なことを、フランス兵は行ったのか。
おそらく、このスペイン人が勇敢な男であり、フランス兵を何人も倒したのであろう。それに対するフランス兵の怒りが、このような残酷な行為に走らせたのであろう。
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