喫煙チンパンジー

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写真(APから)は、ピョンヤンの動物園にいるメスのチンパンジー、名前はダラエ。観客の前でタバコを吸っているところだ。このチンパンジーは動物園の人気者で、毎日大勢の小学生を前に歓迎の御挨拶をしているそうだが、こうして煙草を吸っているところを見せるのもそのサービスの一環だ。なかなか器用なチンパンジーで、スタッフが投げた煙草を拾い上げ、それに自分でライターで火をつけて、煙を吹きながらうまそうに吸う姿が、子どもたちの喝さいを浴びているという。

この写真が報道されたところ、動物愛護を旗印に掲げる偽善団体PETAが厳重な抗議を行ったそうだ。PETAは、これはまぎれもない動物虐待だから、すぐさまやめなさい、もしやめないのであれば、我々に引き渡しなさい、と言ったそうだが、PETAは虐待されていると自分たちで認定した動物たちを「虐待者」の手から取り上げた後、その大部分を安楽死させてきたことが明らかになっている。かれらの理屈によれば、たばこを吸わせられるような虐待を受けるよりは、安楽死した方がずっとましだということらしい。

だからダラエも、PETAに引き渡されたら安楽死させられる可能性が高いというべきだろう。煙草を吸うのと安楽死させられるのと、ダラエにとってどちらが幸せなことか。

ダラエにとってもっとも辛いのは、「北朝鮮憎けりゃ喫煙チンパンジーまで憎し」と受け取られることだろう。自分はなにも好き好んで北朝鮮の動物園にいるわけじゃないのだから、と言いたいにちがいない。





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