もう一つの不都合な真実:小池都知事と朝鮮人虐殺

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上の写真は、人形メーカーの久月がひな人形のモデルとして発表したものだ。ジャパンタイムズのウェブ版から引用した。右手が小池知事で、彼女と並んでいるのはなぜかトランプ米大統領だ。久月がどういうつもりでこんな人形を作ったのかわからぬが、第三者の目には、太平洋の両側にいるポピュリストが二人仲良く並んでいるように見える。小池知事としては、同じポピュリストならばフランスのマクロンと並べて欲しいと言うかもしれないが、これはこれでお似合いだ。

小池知事は、ポピュリストらしく、捉えどころのないところはあるが、どうやら基本姿勢は安倍晋三総理以上の右翼ナショナリストということにあるらしい。先日は、関東大震災における朝鮮人虐殺について、市民団体が主催する追悼式へのメッセージの送付をとりやめたが、これなどは彼女のナショナリストとしての地金が出たものともっぱらの噂だ。朝鮮嫌いで知られていた石原元都知事でさえ行ってきたことをあっさりと止めたわけだから、彼女の朝鮮嫌いも相当なもののようだ。当該の団体からは、不都合な真実から目をそらそうとする行為だと批判されているが、彼女はそうした批判が全く気にならないようだ。

先般の都知事選の勝利に気をよくしたようで、次は国政レベルで自分の息のかかった政党結成へ向けて意欲を持っていることが伝わってくる。その政党の名が「日本ファースト」というので、筆者などは極右政党と勘違いしたほどだが、よくよく気を付けて見ていると、この政党の綱領として憲法改正が盛られるようだという。その改正の方向が、明治憲法を復活させようというのだから、これは極右的な野望というほかはない。

小池さんはどうも、今世界中で流行している右傾化の流れにうまく乗ろうとしているのかもしれない。もともとポピュリストだから、政策の整合性はあまり問題にしないタチだと思う。そういう人が、自分の持ち味であるナショナリズムが世人の喝さいを浴びる可能性を察知すれば、そっちの方向へ向かって舵を切ろうとするのも無理はない。

ところで小池さんと言えば、開かれた政治とか、透明性とか説明責任とかを売り物にしてきた経緯があるが、いざ都知事の椅子に座ってみると、やることはその正反対だ。政策決定過程が不透明で、都民ファーストの会の議員にメディアの取材対応を禁止するなど説明責任にも後ろ向きだ。これでは有権者に嘘をついていたと言われても仕方がないのではないか。





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