アメリカ人の60%、日本人の85%は中国が嫌い

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世論調査で定評のあるアメリカの調査機関ピュー・リサーチ・センターが、中国の国家イメージに関する世論調査を世界34か国で実施した。それによれば、中国が嫌いだと答えたアメリカ人は60パーセント、同じく日本人は85パーセントだったそうだ。アメリカの隣国であるカナダでも、67パーセントの人が中国を嫌いだと答え、ヨーロッパ諸国でも中国のイメージは悪かった。スウェーデンは70パーセント、フランスは62パーセントの人が中国に否定的だった。

一方中国を肯定的に見ている人たちが多い国もある。中東、中南米、サハラ周辺諸国では、中国が好きだと答えた人が半数以上にのぼる。34か国全体を平均すると、41パーセントが否定的、40パーセントが肯定的だったという結果になった。

アメリカ人が中国に否定的なのは、最近の貿易摩擦もさることながら、大部分のアメリカ人が、台頭する中国パワーに脅威を感じているからだと調査は分析する。一方、中国に肯定的な国は、なんらかの形で中国の恩恵を被っているからだろうという。アメリカの調査機関であるから、日本のことはあまり熱心ではないと見え、日本人の中国嫌いの傾向は、アメリカのそれを追随しているからだろうくらいに見ているようである。一方カナダについては、フアーウェイ問題をめぐる両国の衝突が大きく影響していると見ている。

日本人の立場からこれを分析すれば、安倍政権の反中国傾向に国民が感染しているという事情が大きいと思う。尖閣問題などがきっかけで日本人の中国嫌いが高まったということもあるだろう。中国との間で紛争の種を抱えている国、たとえばフィリピンも中国嫌いの傾向が高いという。

中国に対してもっとも友好的なのはロシアだ。実に71パーセントが中国を肯定的に見ている。こうした傾向をもとに当該調査は、世界が西側と中ロの二大勢力にいよいよ分極化している傾向を指摘している。そうした分極化が、国民の草の根レベルでも進行していると見ているわけである。

(参考)60 Percent of Americans View China Unfavorably While 71 Percent of Russians Are Pro, Poll Shows By Jennifer Doherty:Newsweek





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