カマラ・ハリスにおびえるトランプ・ギャング

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カマラ・ハリスがバイデンのパートナーに選ばれたことに対して、トランプ陣営は強烈な脅威を感じているようだ。トランプ自身、ツイッターを通じてヒステリックなカマラ攻撃をしているし、トランプを支える仲間たち、すなわちトランプギャグと呼ばれる連中もパニックに近い狼狽ぶりを見せている。なぜか。カマラは、トランプを破った後には、彼を訴追して刑務所に送ってやると明言しているからだ。

彼女なら口先だけではなく、本当にトランプを刑務所にぶち込むかもしれない。それはトランプ・ギャングだけではなく、アメリカの多くの有権者も感じていることだろう。そして、それについては多くの有権者が投票する際の重要な判断基準にすると思われる。バイデン陣営は、今度の選挙を、民主共和両陣営の対決構図という形ではなく、トランプへの信認投票にする方針と言われる。その場合に焦点となるのは、コロナ危機への対応のまずさや、経済政策の失敗とならんで、トランプ個人への人間的な評価だろう。バイデン陣営としては、トランプは政治家として無能であり、人間として許せないとアピールすることで、彼への有権者の信任を毀損する戦術をとるだろう。

トランプは、カマラが前面に登場する以前から、彼なりの危機感を抱いていた。自分が敗ける可能性は、いくら厚かましい彼でも認めざるを得ないのだ。そうなった場合、もっとも憂慮すべきは、現在直面している多くの訴訟をしのげないのではないかということだ。それで彼は、どんな事情があっても、大統領の座にしがみつこうとして、さまざまな手を打ってきた。当ブログでも、その一端を紹介した次第だ。トランプの頭のなかには、最悪の場合にはクーデターに訴えて大統領の座を守ることも含まれているだろう。

カマラの登場は、そうしたトランプの懸念を更に強めたと思われる。もしバイデンとカマラにホワイトハウスを譲ったら、自分にはどんな事態が待っているか、トランプは深刻に考えているにちがいない。カマラへの一連のヒステリックな攻撃がそれを裏書きしている。

バイデンのほうは、カマラほどトランプに厳しい姿勢は見せていない。トランプが法に従って裁かれるのであれば、それに反対する理由はないが、かといって、カマラのように積極的にトランプの訴追を目指すつもりもない。そういうスタンスを、今のところは取っている。





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