狂人たちに地球の命運をゆだねてよいのか:核禁条約に後ろ向きの人々

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核兵器禁止条約の批准国が50を超え、来年一月から発行することになった。この条約は、核兵器を非人道的で違法だと宣言している。だから核使用の抑制に一定の効果があると期待されているが、核保有国のすべてと、核保有国と同盟関係にある諸国が批准を拒絶している。唯一の被爆国である日本も、同盟国アメリカに配慮して批准を拒絶し続けている。

拒絶の理由として、核保有国等があげているのは、核保有は抑止力になるというものだ。日本政府も表向きそう説明している。核兵器が抑止力になるということは、核兵器の使用を前提にした議論だ。使用する意図がなければ、抑止力云々という主張には根拠がなくなるからだ。

使用を前提にしているとは、いつかは使用される蓋然性が、非常に高いということだ。いつか、誰かが、最初の核攻撃を行なう。それをきっかけにして、地球を舞台にした壮絶な核戦争が勃発する。地球は亡びるだろう。無論人間が絶滅する可能性も大きい。

これまで核戦争が起きなかったのは、なんだかんだ言って、核保有国の指導者に自制心があったからだ、と言われている。ところが今の世界には、自制心のない人間が核保有国の指導者になっている事態が、それこそ野放しになっている。たとえばトランプとか金正恩のような人間だ。人間らしい良識とは無縁なこういう連中は、いつ核攻撃に踏み切らないとも言い切れない。そういう狂人に地球の命運をゆだねる危険を、我ら地球人は十分認識せねばならない。

もっとも、人類はそろそろ絶滅すべきタイミングだと言う人もいるようだ。地球というのは、ある一つの種があまりにも長く繁栄しないように、定期的にリシャッフルするように出来ている。たとえば恐竜にしても、かつては地球の王者として繁栄の限りを尽くしたが、ある日を境にして突然絶滅した。それと同じように、今や地球全体にはびこっている人類が、ある日を境にして絶滅しても、不思議ではない。そう言って、悲観論を広げる人もいるようだが、しかし、まともな想像力の持ち主なら、人類の絶滅を主張することなどできないはずだ。





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