ご苦労さん白鵬

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横綱白鵬が引退した。先場所45回目の優勝を果たし、今場所は部屋のコロナ騒ぎで休場していた。だから負けが込んで、追い詰められて引退ということではなく、膝のけがはかなり深刻だったようだが、いちおう余力を残したうえでの引退だった。そういう点では、潔いといえる。

いずれにしても相撲の歴史に偉大な足跡を残した横綱の引退だ。心から「ご苦労さん」と言いたい。白鵬は全盛期には人気を独占したが、力にかげりが出始めると、なにかと批判の対象となり、中には心無いことをいう輩もあった。そういう物言いには、ケチな人種差別意識も感じられた。そういうケチな物言いに対して、元横綱北の富士が反発していた。横審のメンバーには、白鵬の功績には認めるものがあるがという条件付きで、白鵬にケチを付ける者がいたが、北の富士は、条件付きではなく、無条件で白鵬の功績を認めるべきだと言い放った。どうのこうのいわずに、すなおに功績を認めるべきだと言うのだ。

小生も全く同感だ。白鵬は色々なスキャンダルで危機に陥った日本の相撲界を、それこそ一身で背負ったかたちで守り抜き、相撲人気を支えた。かれがいなかったら、相撲は日本人からも見放されていたかもしれない。そんな白鵬の功績を無視して、いちいち彼の弱点をあげつらうのはフェアだとはいえない。

そのほか色々言いたいことがあるが、ここではこれ以上は言わない。今の日本では、北の富士のような評価の仕方は少数派だ。当然のことが当然のこととしてとおらない。社会の雰囲気がおかしくなっている。だから言っても無駄だという気持ちになる。

ともあれ、白鵬に向かってはあらためてご苦労さんと言いたい。白鵬は日本国籍を取得し、親方として相撲界に残るつもりという。今後は親方として相撲界を支えていってほしいと思う。





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