コイズミという名の超新星

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安倍晋三氏といえば、今やニッポン原子力ムラの希望の星の感があるが、その星にしてひとつだけ照らしたくないものがあるらしい。コイズミという名の超新星だ。超新星と言うのは、星の生涯における最後の姿で、一瞬きらびやかに輝いて爆発した後、その跡にブラックホールとか中性子星とかいうもの残す。その超新星よろしく、小泉氏は人間としての最後の局面に直面しているが、その期に臨んで激しい爆発現象を巻き起こし、原子力ムラの住人達に深刻な迷惑をかけているということのようだ。

希望の星たる安倍氏のほうは、小泉氏の言い分は楽観的で無責任だというのだが、それに対して、くたばりつつある老星たる小泉氏の方は、真に楽観的で無責任なのは安倍氏の方だと言って、一歩もひるむ様子がない。実際小泉氏の言うことは筋が通っていて、わかりやすい。原発から出るごみの処理に展望が描けないまま原発を稼働し続けることは、便所のないマンションと同じで、早晩糞づまりになるのは目に見えている、というのだ。小さな子供でも理解できる極めて明快な論理だ。

小泉氏と言えば、総理大臣として変なことばかりやったせいで、日本がおかしくなったとよく批判される。おかしくなったどころか、日本の国の形が崩壊した。小泉氏は政敵を吊し上げることを念頭に、よく自民党をぶっ壊すといっていたが、実際にぶっ壊したのは、自民党などと言うけち臭いものではなく、我々にとってかけがいのない国である、この日本という国の、国の形であったとする批判もある。

ところが、その小泉氏にして、自分の弟子たる安倍氏を激しく批判するのはどうしたわけか。恐らく氏としては、安倍氏のやることに本当に危機感を抱いているのだろう。自分のやったことはせいぜい日本の国の形を壊すに過ぎなかったが、安倍君のやろうとしていることは、日本という国を地球上から消し去ることにつながるのではないか。

なにしろ、自分のやったことは、精々口先三寸を用いて政敵を罵るくらいがせいのやまだった。ところが安倍君は原子力をもてあそんで日本を危うくしようとしている。安倍君のおかげで、自分だってもうすこし長く生きられるかもしれなかった寿命が、縮まってしまうのは、なんとも残念だ。ここは、安倍君から何と言われようと、彼を説得しなければならない。そんな風に、コイズミ氏は思っているのかもしれない。








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