本田内閣参与のWSJへの抗議は空振り

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ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビュー記事が、自分の本意と違ったことを書いているというので、本田内閣参与がWSJに抗議したうえで、その結果を菅官房長官に報告したところ、菅官房長官の口からメディアへ経緯の説明がなされ、その中で、WSJは記事を訂正してもよいといっている、と言及した。

ところがWSJでは早速このことをWEB上で取り上げ、自分たちは記事の内容に自信を持っているし、記事の訂正に応じるつもりはないと反論した。

一体、本田参与はどのような抗議をして、それに対してどのような回答を受けたと認識しているのか。また、菅官房長官は、参与とWSJとのやり取りを十分に確認しないで、本田参与のいうことをそのまま鵜呑みにしたのだろうか。

本田参与は、通訳を介さないで直接相手に抗議を申し込んだのか、それとも通訳を介して申し入れたのか。どちらにしても、本田参与は相手が答えたであろうことを、まったく認識できていなかったとしかいいようがない。自分の都合よく解釈していることを、そのまま事実だと錯覚して、その錯覚を菅官房長官に伝えたとしか思えない。

いずれにせよお粗末な話だが、しかしことは日本の政治の中枢で起きていることだ。内閣参与といい、内閣官房長官といい、内閣の要、ということは日本の政治の中枢を担う人たちだ。その重責にある人たちが、単純な事実認識ひとつまともにできていないというのは、日本国民として恐怖を抱かざるを得ない深刻な事態だ。







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