瀑布図:円山応挙

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「瀑布図」と題するこの絵は、応挙のパトロン三井八郎兵衛の注文で、金刀比羅宮のために描いたもの。表書院の床の間を飾ったものだ。

モチーフは保津川だとされている。保津川は京都西郊の名所であり、渓流下りで知られている。その渓流の勇壮さを応挙は描こうと意図したようだ。保津川の先には応挙の生まれ故郷丹波があり、応挙にとっては特別の思い入れがあったようである。

画面右端に、一気に流れ落ちる瀑布を描き、その先を水がしぶきを上げながら流れ下るさまを描いている。この絵に対面していると、あたかも現実の滝を見ているかのようなリアル感が伝わって来る。

(寛政六年<1794> 紙本墨画 269×477㎝ 香川県金刀比羅宮博物館 重文)







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