コロナ感染の第二次ピークは来るのか?

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政府の新型コロナ専門家会議が、国内での感染状況について、「引き続き、持ちこたえているが、一部の地域で感染拡大がみられる」と指摘する一方で、「どこかの地域を発端として、爆発的な感染拡大を伴う大規模流行につながりかねない」と警鐘を鳴らした。これをどう受け取るかで、意見が分かれているようである。ある人々は、コロナの国内での感染は基本的には制御されたと受け取っているし、別の人びとは第二次ピークの可能性が極めて強いと受け取っている。

その受け取り方の相違は、昨日のテレビ番組(ビートたけしのTVタックル)でもうかがわれた。ある人は、コロナ感染の危機はもはや去ったという認識を示したのに対して、専門家と言われる別の人は、それは甘い見方であって、感染の第二次ピークがかなりの確率でやってくると言っていた。

感染の第二次ピークの到来を推測する人は、事態がパンデミックの様相を呈していることを理由にあげる。第一次のピークは中国由来であって、感染源が特定されていた。したがってそれを適切に抑えれば終息させることができた。しかしいまや、感染源は世界中に拡大し、それが日本に入ってくる可能性は非常に高い。しかも、最近は中国以外を感染源とするケースは増え、そのなかには経路を特定できないものもかなりある。そういうものが今後増えていけば、いつなんどき爆発的な感染すなわちオーバーシュートが起らないともかぎらない、というのである。

だから、油断禁物なのだというわけだが、たしかに油断は禁物だ。この事態への日本の対応にはかなりな油断が見られる。小中学校を一斉に休校にさせる一方で、市民の動向にはあまり神経を使っていない。その結果、自粛を呼びかけてはいるが、市民はどこでも自由に歩き回ることができる。大都市の盛り場は人であふれている。それがすぐに感染拡大につながるわけではないにしても、ちょっと油断が過ぎるといわねばなるまい。欧米諸国の対応と比較すると、甘すぎるのではないか。

専門家会議では、感染を拡大させる三つの条件を示している。①密室空間で換気が悪い、②近距離での会話・発声がある、③手の届くところに多くの人がいる。これらの条件が整うと、クラスター感染が起るということだ。それを起させないことが肝要だ。それに失敗すると、世界中から入って来る感染ルートを通じて、オーバーシュートが発生する危険性がある。つまり第二次ブームが避けられなくなるというわけである。そうならないよう、適切に振る舞うことが、我々全員に求められている。これは、闇雲に自粛せよと言っているのではない。正しい知識を身に着けて、適切に行動せよと言っているのである。そうすればオーバーシュートの発生は防げるはずだ。





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