たなばた:竹久夢二の美人画

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「婦人グラフ」1926年7月号の表紙を飾ったこの絵は、もともとは無題だったが、絵の内容からして「たなばた」と呼ばれるようになった、若い女性の背後に、七夕の笹飾りが描かれているからである。

当時は、欧米でも女性を対象とした雑誌が数多く刊行されていて、それらにはしゃれた表紙絵を載せているものが多かった。流行に敏感な夢二は、欧米特にフランスの女性雑誌を参考にして、表紙絵を描いたようだ。

横向きの若い女が、筆をとって、紙に何かを書きつけているところ。和服を着ているが、顔の化粧は洋風である。和服の意匠も、夢二好みの派手なデザインだ。

(1926年 木版 18.2×18.0㎝)






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