東電の無策で長引く停電

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台風15号の進行経路にあたっていた千葉県では、大規模な停電が発生し、五日目の今日になっても、いまだに20万近い世帯で解消されていない。中には、復旧するまでにあと二週間かかるところもあるなどと、信じられない情報が飛び交っている。

さいわい小生の家は停電を免れたが、新聞情報だと、千葉県では東葛地方を除くほぼ全域にわたって停電が発生したという。隣町の千葉市には小生の妹の家族が住んでいるので、心配した家人が電話して様子を聞いて見たらという。そこで電話をしたら、彼女の家は千葉市の中央区にあるのだが、幸いに電気はじめインフラはすべて順調だという。ただし数件先の家からは、一帯が停電したということだ。お互い幸運だったねと言いあった次第だ。

それにしても、この停電騒ぎは尋常ではない。停電自体は起こりうることとして受容するとしても、それが数日も長引くのは許容できることではない。ましてや二週間以上も停電したままというのは、そういう仕打ちを受けた人間にとっては、怒りを覚えるところだろう。まともな生活ができない。一番困るのはトイレに水が流れないことだ。水洗トイレの便器が、臨時糞便保蔵器になるなどとは、笑い話にもならないだろう。学校も閉鎖を余儀なくされたところが多いと聞く。

こうした事態に、事業者の東電が真面目に取り組んでいるという様子が伝わってこない。まるで他人ごとのような弁解をして、涼しい顔をしている。福島の時と同じで、当事者能力があるようには思えない。例の得意な「想定外」で、逃げ切ろうとしているかのように見える。

東電といえば、国から独占的な立場を保障されて、なにかあったら面倒を見てもらっている企業だ。そういう企業なら、独占企業としての強い責任感を持つべきだろう。それが、事態を他人ごとのように傍観し、住民に塗炭の苦しみをもたらして、一向に責任を感じている様子が見えないのは、実に腹立たしいことだ。政府は東電にもっと発破をかけてもらいたい。東電は、利用者の苦情はせせら笑ってとりあわなくても、政府の言う事は聞くようだから。





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