オリオン座のベテルギウスに異変:超新星爆発の前兆か?

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(ベテルギウスのイメージ図 ESOより)

オリオン座のα星ベテルギウスに異変が起きているというので話題になっている。昨年の秋ごろから明るさが弱くなり(つまり暗くなり)、すでにα星の資格を失って、β星のランクになってしまったという。この星はもともと変光星といって、明るくなったり暗くなったりを繰り返してきたのだが、今回はかなり様子が異なっている。どうも、星がその生涯を終え、超新星爆発に近づいているのではないかと推測されるのだ。

かりにベテルギウスが超新星爆発を起こせば、平安時代のかに座の大爆発以来の規模になるだろうと言われている。そこで地球への影響が気になる所だが、専門家の予想によれば、爆発で放出されるガスは地球へは届かず、また有害な電磁波も大気で吸収される程度だろうと言われている。すくなくとも人類が滅亡の危機にさらされることはなさそうだ。こんなことを心配するのは、ベテルギウスの地球からの距離が、比較的近いからだ(地球から約600光年)

専門家によれば、仮に爆発が起こった場合、直前ではあるが、それを予め予測できるそうだ。もっとも、だからといって、人類になにか有効な備えができるというわけでもなさそうだ。仮に超新星爆発をしたら、昼間でも見えるくらいに明るく光り輝き、その光が見えなくなるまでに五年かかるそうだ。この星の場合には、超新星爆発のあと、ブラックホールではなく中性子星になるだろうと言われている。

今は冬のさなかでオリオン座が見られるとあって、小生は早速夜空を仰ぎ見た。今の時期には夜の八時半ごろに南天のどまんなか45度くらいの角度に見えると言うので、その時間に合わせてウッドデッキから見上げた。まず、例の三つ星を探す。ベテルギウスはその近く、三ツ星を底辺とした二等辺三角形の頂点のあたりに見える。オレンジ色の弱々しい光を放っている。もしこれが爆発したら、月より明るく見えるのだろう。





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