検察官幹部定年延長騒ぎの無様な幕引き

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検察官幹部定年騒ぎの当事者である東京高検の某検事長が、週刊誌に接待かけマージャンをすっぱ抜かれて、辞職を余儀なくされた。この問題について小生は、別稿で当人が自発的に辞職したらどうかと勧めていたが、当人が自発的に辞職する様子は見えず、また安倍政権も、強い批判を浴びて延長法案を棚上げしたにもかかわらず、世間の鎮静化を狙って、当初方針通りこの男を検事総長にするつもりでいることが露骨に伝わってきたところ、この事態になったわけだ。

安倍政権としては、背水の陣でこの男を守ろうとしていたところ、本人の不始末でこういうことになったのは、実に不本意なことであろう。だがこういう男と心中しようとしたのが、そもそもの間違いだった。心意気のある男なら、検察全体の信用がかかっている事態に、自分なりに責任を感じて、それ相応の身の振り方を考えるはずだ。だがそういうそぶりは見せずに、致命的なスキャンダルを暴かれて、やむなく辞職したというのは、人間として実に見苦しい。

安倍政権は、この男を厳格に処分したいなどといっていたが、実際の処分は訓告と伝えられている。訓告というのは懲戒処分ではない。口頭注意を多少厳しくした程度のもので、実際には痛くもかゆくもない。これは、かけマージャンという、立派な犯罪を犯した人間に相応しい厳格な処分とは到底いえない。小生などは、一公務員として、部下の不始末の監督責任をとらされて、戒告処分をされたことがある。戒告は懲戒処分である。小生のように、監督責任を問われて戒告処分を受けるのであるから、ましてや犯罪行為の責任を取らされる場合には、それでは到底すまなかっただろう。ところがこの男は、痛くもかゆくもない訓告でお茶を濁すことができるわけだ。いかにも安倍政権から甘やかされているという印象が伝わって来る。

この事態を見るにつけても、日本の官僚の劣化を思い知らされる。検察の幹部でさえ、もはや官僚としての矜持を感じさせない。こうした傾向は、安倍政権が官僚の人事を支配するようになって進行してきた。それが今回の事態につながったわけで、日本の官僚制度は、重大な危機に瀕しているといわねばならない。





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検察官の質は劣化しているのだろうか。検察OBの会見、元特捜の若狭氏のテレビでの発言をきくと、この程度の人物たちが、日本の正義を守る検察であったのかと失望していました。今回は、私の見るところ、黒川氏は、朝日新聞が仕組んだ罠にまんまとかかってしまったのではないか。朝日が、産経新聞を陥れることを、朝日のOBを使っての仕組んだ事件とみた。朝日は、黒川氏の対抗馬である林氏を検事総長に押したい腹であるようだ。なぜなら、朝日は検察からのリークは、林氏から得られやすかったのではないか。今回の事件からみると、情報をえられるためには、メディヤはいろんな形で検察と繋がりを持っている事がわかった。検察も事件の一部をそれとなくリークをすることにより、世間の動きを、世論の動きを見たいと思う時に利用していた、と推察できた。検察は、村木厚子事件の捜査、甘利議員やその他の国会議員の疑惑の対応などなっていないように見受けられていた。検察の改革をやらなければいけないと思う。さらに今回の法案の提出過程を明らかにする必要があるのではないか。

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