ライオン10万円 猫より安い

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今日の朝日新聞の朝刊に「ライオン10万円 猫より安い」という見出しを見て、小生はライオンがこの値段で、ペットショップで売られているのかと思ったら、そうではないらしい。日本の動物園には、繁殖した動物を相互に交換する慣習があるようで、その場合にライオンに付けられる値段の相場が10万円だというのだ。

なぜ、こんなに安い値段で取引されるのか。ライオン二頭がシマウマ一頭と交換されたこともあるというので、その激安ぶりには驚かされる。その背景には、ライオンの飼いづらさということがあるらしい。

ライオンは餌をよく食うし、色々な点で、飼うのに金がかかる動物だというのだ。だから、よほど余裕のある動物園でないかぎり、飼うのが大変ということらしい。昨今はどこの動物園でも財政難で、公立の動物園といえども、潤沢な飼育費は確保できない。なにしろ、行政改革と称して公的サービスのカットがなされるたびに、動物園の運営費は真っ先にカットの対象になるのである。

ライオンには、その他にも、飼いづらい理由がある。ライオンは普通、一頭のオスが多数のメスを従えて群を作っている。だから、オスの子どもはある程度の年齢になると、父親によって群から追放される。場合によっては殺されることもある。それゆえ、同じ群にいつまでもオスの子どもを置いておくわけにはいかないのだ。そこで、それなりの時期に、別の場所に移さねばならない。そんな事情もあって、ライオンは、特にオスの子どものライオンは、安く売られていくというのである。

かつてベルギーの動物園で、余計になったキリンが殺されて、ライオンの餌になったということがあったが、いまどきの動物園にいる動物たちは、なにかと生きづらい事情を抱えているようである。





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