深夜までどんちゃん騒ぎをして五輪ムードを盛り上げよう:日本人よ愚かになれ

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五輪期間中に終電の時間を遅らせるとJRが発表した。お客様には時間を気にせず深夜まで五輪を楽しみ、安心してどんちゃん騒ぎをしてくださいと言っているようなものだ。JRは一民間会社であり、国民の命を守ることより、自分の利益を優先するのはIOCと同じで、別に不自然ではない。国民の命を守るのは政府の責任だ。その政府が、五輪最優先モードになっているから、JRの今回のこの方針は政府の意向に従ったものともいえる。だからJRだけを非難するいわれはないと言ってよい。

問題は、五輪ムードの高まりに一枚噛むよう求められている国民の方だ。良識のある国民なら、五輪期間中に密の状態になれば、コロナ危機は深刻な様相を呈するくらいのことわかるはずだ。それにもかかわらず、五輪ムードの演出に協力して、深夜までどんちゃん騒ぎをするには、相当の意識改革が必要だろう。まともな人間なら、そんなことに関わろうとはすまい。だから、大多数の国民にはこの際愚かになって欲しいというのが菅政権の本音だろう。

しかし人間は、権力者から愚かになれと言われて、そう簡単になれるわけではない。ハーメルンの鼠なら、笛の音に唆されて死の行進に喜んで加わるだろうが、日本国民の大多数はそんなに愚かではないだろう。香港や台湾でさえ、権力の無謀な強要は国民の反発を招くのだから、ましてや民主主義の先進国たるを自負する日本の権力者が、国民を見損なうことはないだろうと思う。

それでも菅政権は、ここはひとつ国民すべてに愚かになってもらい、余計なことは考えずに、虚心に五輪を楽しんでほしい。それも並みの楽しみ方ではなく、深夜までどんちゃん騒ぎをして、口角泡を飛ばして応援してほしい。どうもそんなふうに菅政権は本音で思っているように伝わって来る。





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