五輪開催を批判する人は日本の敵か:安部晋三元総理が反日分子を攻撃

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安倍晋三元総理が、五輪開催へのさまざまな批判にいらだつあまり、「反日的な人が五輪開催に強く反対している」と言って、五輪開催への批判者を反日分子であるかのように攻撃したと伝えられた。これについては、日頃の安倍晋三の本音がそのまま出たものであり、多くの人々が早速その出鱈目ぶりを非難しているので、小生がそれ以上言うこともないのだが、ただ、こうした安倍晋三の態度に、「我はすなわち国家なり」といった幼稚な尊大さを改めて感じたので、一言しておきたい気分になった。

まず、五輪の開催に批判的な意見を言う人は、反日的な意図からではなく、無能な政権に殺されるのはごめんだと思っているだけだと言っておきたい。安倍が「反日」と言うとき、それは日本という国家にとっての敵という意味で使っているようだが、かれにとっては、日本というのは、自分自身のことをさすらしい。つまり自分自身が日本そのものだから、自分の気に入らない奴らは自分の敵、すなわち日本の敵であると言いたいようである。

安倍がこのように言うのは、彼の出自に由来する独特の思考回路によるもののようだ。かれは例の岸一族の出身であり(岸信介は母方の祖父)、その岸は明治維新の勝者長州閥の領袖であった。長州閥は日本の主権者だという意識が強く、天皇さえも掌中の玉扱いするところがある。かれらにとっては、日本という国は、自分たちの私物のようなものだ。その私物を自分らが勝手に処分するのは当然のことだ。そう思っているフシがある。

安倍晋三もそうした長州閥の常識を共有していることは明らかだ。でなければ、自分の気に入らぬものを「反日」つまり「日本の敵」などといって罵倒することは出来ないはずだ。かれの体内に深く根ざしている偏見だからこそ、それが罵倒という形で自然に出てくる。いまや、安部晋三の仲間の極右の諸君以外、そんな罵倒にいきがる人間はいないと思うが、安部晋三は生きている限り、そうした偏見から自由になることはないように思える。






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