岩盤支持層を怒らせる:ドジでトンマな菅政権の面々

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西村大臣が、政府のコロナ対策に非協力的な飲食店に対して酒類の販売をやめるよう酒販売業界に指示したところ、販売協会は大いに反発し、その撤回を求めた。その勢いがあまりにも強烈だったので、さすがの西村大臣も撤回に追い込まれた。それと並行して西村大臣は、銀行業界に対しても同趣旨の指示を出したが、これも大きな反発に直面して撤回を迫られた。

酒類販売業者といえば、日本の中小企業の典型的なものだ。その中小企業こそが、自民党政権の強固な支持基盤だったことは明らかな事実である。その支持ぶりは、トランプの支持者もかなわない程で、いわば自民党政権の岩盤支持層といってよい。その岩盤支持層からノーを突き付けられたわけだから、菅政権としても無視はできなかったのだろう。都市部における自民党支持層は、中小企業のおやじたちで支えられている。そのおやじたちを怒らせたわけだから、菅政権の罪は大きいというべきである。かれらに見放されたら、自民党は今後都市部では絶対少数派に落ちること請け合いだ。

菅政権の迷走ぶりは、コロナワクチンの供給をめぐっても続いている。自治体や医療機関に対して大量接種の号令をかけながら、いざとなると、供給量が足りないといって開き直る。しかもその理由を、自治体や医療機関に押し付けるありさまだ。菅首相自ら、供給の切迫は自治体や医療機関の責任だというような発言を、恥ずかしげもなくしている始末。事情がわかっているのかどうか知らぬが、一国の指導者として、こんな無責任なことはない。

菅首相は、何事も後手々々で、グズと言われて仕方がないところがある。そのうえに、やっと仕事を始めたかと思えば、とてつもなく無責任なことを平気でやる。そのやり方は、自分自身の首をしめるようなもので、トンマと言うほかはない。小生は先日、菅政権のコロナ対策を評して、グズな首相とドジな大臣が迷走していると書いたものだが、西村大臣も含めて、菅政権には、グズかつドジでトンマな面々がひしめき合っている。これで安心安全な五輪が可能になるとは、誰も思わないだろう。






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