ゼンレスキーが日本の国会でも演説した。その様子をテレビが中継放送していたので、小生も聞いた次第だ。彼が日本の国会で演説することについては、反対の意見もあったようだが、いま世界中に鳴り響いている反ロシアの大合唱の中では、G7の一員としての日本には、この問題(プーチンのウクライナ侵攻という事態)に対して、不関与という選択はなかったように思う。
ゼレンスキーを日本の国会で演説させることについては、小生は二つの条件をあげていた。一つは日本の悪口を言わせないこと、一つは日本の領土の侵略を含めて、ロシアによる外国領土侵略を厳しく非難することだ。第一の条件については、ほぼ満たされた。第二の条件についても、日本への具体的な言及はなかったが、ロシアによる侵略行為を許さないというメッセージが強く伝わってくる。日本もロシアに侵略されているわけだから、その点では、ウクライナと同じ立場にあるわけだ。
日本は、このことで、紛争当事国の一方に肩入れるするという、外交上異例の対応をしたことになる。だがそれは、NATOはじめ世界中の国々の大部分が、すでに反ロシアという方向に舵を取っている事態に歩調を合わせたもので、孤立した態度ではない。今後日本は、NATO諸国などと歩調を合わせて、プーチンを追い込んでいくべきであろう。
プーチンという男は、理性的に話し合える人間ではないということを、これまでの行為を通じてみずから証明しているようなものだ。世界はかれを排除しない限り、安定を得ることはできない、徹底的に叩いて、ぐうの音をあげさせることが肝要だ、という意見が強まっている。それには時間がかかるかもしれないが、プーチンといえども不死ではないし、世界中から孤立したロシアは、国民に厳しい生活を強い、国民のプーチンへの怨嗟を強めるだろう。プーチンと直接武力対立に踏み切るのはリスクが大きすぎるが、それ以外のあらゆる可能な手段を行使してかれを破滅に追い込んでいくべきだ、という意見がコンセンサスを獲得しつつある。
日本としては、、これまで安倍政権が対ロシアでとってきた売国政策は清算すべきである。その上で、ロシアに対して一層厳しい政策をとり、プーチンをして降参させるように持っていかなければならない。そうしてこそ初めて、日露懸案の領土問題にも解決の見込みが生まれる。
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