習近平政権の暴走する反日政策

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中国習近平政権の反日政策が暴走気味を呈している。安倍首相の靖国参拝について、それを批判する記事を世界各国の中国大使に書かせ、日本がゆがんだ歴史認識に基づいて戦後の世界秩序に挑戦し、軍国主義を復活しようとしていると非難しているが、今度は、習近平自ら反日キャンペーンに加わる様子を見せている。三月末に世界の首脳が集まる「核安保サミット」へ参加するにあたって、習近平はドイツを訪れ、ドイツによる「第二次世界大戦への反省」に敬意を表すると同時に、日本はドイツに見習えとのメッセージを出すつもりなのだという。主要な国際舞台で、日本の首相に恥をかかせようという魂胆だろう。

これに対して、中国から話を持ちかけられたドイツ政府は、迷惑顔でいるらしい。ロイターの記事によれば、中国側は「ホロコースト記念館」への訪問を打診したが、ドイツ政府はドイツの負の遺産にいまさらスポットライトがあたるのを嫌い、また日中対立にドイツが巻き込まれるのを迷惑視して、これを拒否したという。習近平はまた、フランス、オランダ、ベルギーなども歴訪し、各国で反日キャンペーンを繰り広げるつもりでいるらしい。

また国内的には、「抗日勝利」、「南京虐殺追悼」の記念日を新たに国民の休日に加え、中国国民が日本の蛮行を思い出すよすがにしようとしているという。これは、いくらなんでも、ちょっと行き過ぎではないか。これでは中国の国民に半永久的に日本を憎悪するよう仕向けるようなものだ。

習近平の反日政策を見ていると、どうも彼はそれを国家統合の最大の柱に位置づけているようにも感じられる。日本を悪者にすれば、自分の権力基盤が盤石になると考えているからだろう。日本に対する外交的な配慮がまったく感じられないし、それどころか、日本との対立を深めてもよいと考えているフシが見られる。

中国はいまや、経済的にも軍事的にも、世界有数の大国になりつつある。それに自信を得て、冒険主義的な動きを強めているのだろう。その冒険主義の最大の標的が日本というわけだ。中国は今後、あらゆる機会を利用して日米関係の破壊に努めるだろうと予想される。そして、日米間に隙間ができたと確信すれば、日本に対して軍事的挑発をしてくることも十分考えられる。その手始めとして、尖閣を取りに来るだろう。

こういう状況の中で、日本はどう振る舞うべきか。安倍政権は、どうも唯我独尊的なところが強くみられる。そういう独善性が国際的な孤立を深める可能性については、筆者もかねて指摘してきたところだ。ここはひとつ、将来をしっかりと見据えて、国際社会の中で信頼されるような努力を進めて行くべきだろう。すくなくとも、中国側の暴走に、日本も暴走で応えてはなるまい。







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