籬に草花図:狩野山雪

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天球院下間二の間は朝顔の間とも呼ばれ、朝顔を中心とした草花の図柄を描いた襖絵が十八面ある。「籬に草花図」と題されたこの部分はその一部で、四面からなる。部屋の西側に位置する。

金で表現された霞から籬がのぞき見え、それを囲むようにして、朝顔を始め様々な草花が開いている。装飾的なイメージが強い作品である。特に、草花のさまが文様のような効果を生み、それが水平方向へと流麗に流れているところは、意匠の斬新さを感じさせる。

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これは右半分を拡大したもの。籬の右方向には朝顔がからみつき、籬の背面には鉄線花がまといついている。また手前の方には、菊や石竹といった花が艶麗に開いている。実に華麗さを感じさせる。(紙本金地着色 各190.5×14年2.5㎝ 重文)






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