アルカイック美術のクーロス像:ギリシャ美術

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コレー像が着衣であるのに対して、若い男性をあらわしたクーロス像は、裸体である。男性を裸体で表現することは、マンティクロスの時代から始まっていたが、アルカイックの時期に本格化した。そのことの背景には、競技によって鍛えられた美しい肉体に、美の理想を認めたギリシャ人の感性が働いている。

上の写真は、アヴィナッソス出土のクーロス像。クロイソスのクーロスと呼ばれている。若い男性のたくましくも美しい肉体を表現したものだ。若者は、両腕を脇につけ、こぶしを握りながら、左足を前に踏み出して、いまにも歩き出しそうに見える。

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これはポリュメーデース作とされるデルフォイ出土の一対のクーロス像。かれらはクレオビスとビトンだとされる。いずれも大理石造りで、紀元前六世紀前半の作品と考えられる。







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