ノーパンしゃぶしゃぶ接待以来の過剰接待は贈収賄事件に発展するか:首相の長男と総務省の癒着問題

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目下世間を騒がせている首相の長男がらみの官僚接待問題を、かつて世間を騒がせたノーパンしゃぶしゃぶ接待以来の過剰接待だとする見方が流行っている。ノーパンしゃぶしゃぶ接待というのは、平成10年に起きたもので、大蔵担当の銀行員が大蔵省の役人たちを過剰に接待していたというもの。ノーパンの女性がエスコトートしてくれるというもので、接待される側は皆鼻の下が伸びたばかりか、自分たちの首も寒くなったというものだった。この問題がきっかけになって、大蔵省は金融部門を切り離され、財務省と金融庁に分割された。

今回の問題は、首相の長男が一枚噛んでいるというので、センセーショナルに扱うメディアもある。首相の長男が所属する放送関連の企業が、放送行政を所管する総務省の高級官僚を接待漬けにしていたというもので、利害関係者との会食を禁止する公務員倫理規定に違反することはあきらかだ。それのみではない、高級官僚は一切金を払っていないところから、賄賂にあたる可能性も強く、そうなれば贈収賄事件に発展してもおかしくはない。

総務省の役人たちが、首相の長男がらみの接待を受けたのは、総務省に巨大な影響力を持つ現首相を憚ってのことだろう。長男をムゲに扱って、親父の怒りをかったら、どんな仕返しを受けるかもしれないという恐れが、かれらをして長男と懇ろにさせたのだと思われる。

それにしても官僚のプライドも地に堕ちたものだ。安倍政権時代には、モリカケ問題を始め、官僚による政権への忖度とおもねりが常態化したが、今回はそれに犯罪的な匂いまで振りまいている。官僚の劣化が嘆かれるところだ。今回のコロナ騒ぎにも、官僚の劣化によって国民が振り回されている側面もある。このままでは、日本は亡国への道を進むだろう。

今回の問題が、贈収賄事件へと発展するかどうかは、まづは検察の姿勢にかかわっているが、それ以上に国民がどれだけ怒りをあらわすかにかかっている。国民の怒りが強ければ、検察も無視できないだろう。いくら首相の長男でも、かばいきれなくなる。かつては首相在職中の贈収賄を理由に元首相が逮捕されたこともある。現在の検察がそこまでの意地を持っているか、見ものといえよう。





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