ロシアを圧倒するウクライナの諜報能力:次々と殺害されるロシアの将軍たち

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ウクライナの戦線でロシア側の将軍たちが次々と殺害されているという。これまで4人の殺害が確認されている。ウクライナ戦線におけるロシア側将軍の定数は20人というから、その二割が殺されたということで、軍事的にはかなり異常な事態である。

将軍たちの所在を特定して、正確に殺害するためには、非常に高度な情報コントロールが必要である。いわゆる諜報活動である。その活動を通して、敵側の動きを正確に把握する、そうでなければ、最高指導部の将軍をたやすく殺すことなどは出来ない。

それが実現しているということは、二つの条件が働いた結果なのだと思う。一つはウクライナ側の諜報能力の高さ、一つはロシア側の油断である。この二つが重なって、ロシア側の動きがウクライナ側に筒抜けになり、将軍殺害というむつかしいはずの目的がたやすく実現されたということだろう。

同じようなことは、アジア太平洋戦争でも起きていた。当時の米軍は、日本側の有力将軍の殺害計画を進めており、最大の標的山本五十六元帥の殺害に成功した。それについては、アメリカ軍側の諜報能力が非常に高かったことがあり、また、日本側には油断があった。日本側は、ほとんど丸腰のような状態で元帥を飛行機に乗せ、その元帥のスケジュールをことこまかく把握していたアメリが軍が元帥の乗った飛行機を撃破した。その時の元帥は、アメリカ側の手のひらで動いていたようなものだったと言われる。

それとほぼ同じような事態が、いまウクライナとロシアの間で生じている可能性がある。ロシア軍は、ウクライナ軍を簡単に屈服させることができるとタカをくくっていたところ、思いがけない反撃を食らってアタフタしている様子が見える。ウクライナの反撃を支えているのは、高度な軍事情報であり、それを収集するウクライナ側の諜報能力が非常に高いということではないか。

ゼレンスキーは、ロシアに対してかなり強硬な態度をとっているが、それはロシアの軍事力を見下していることのあらわれではないか。今のところ、ロシア側に制空権を奪われておらず、ロシア軍に多大な損失を出させてもいる。大局的には、ウクライナに勝ち目があるようには思えないが、一時的には、ロシア軍に壊滅的な打撃を与えることがないわけでもないように思える。ロシア軍は、長い間の平和ボケで、戦闘能力を失っている可能性がある。かつてはドイツ軍の進撃の前に総崩れした軍隊だ。もともと戦争向きにはできていないのだろう。





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