クラスター弾の次は原子爆弾

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アメリカがウクライナへの軍事援助の名目でクラスター弾を供与し、ウクライナ軍がそれを使って対ロシア攻撃を強めている。ウクライナとロシアは戦争状態にあるので、互いに攻撃しあうのは理にかなったことであり、また、アメリカがウクライナの事実上の同盟国として、軍事援助をすることも不自然ではない。だが問題は、クラスター弾の供与を、アメリカが合理化できるのか、またそのクラスター弾をウクライナが使用することに義はあるのかということだ。

クラスター弾は、大量殺りく兵器という点では、生物化学兵器や原子爆弾と異なるものではない。たしかに殺りくの規模には差があるが、無差別大量殺害を目的としている点では、まったく異なるところはない。だから、この戦争でクラスター弾の使用がまかりとおれば、原子爆弾の使用を止めさせる理由はなくなるだろう。

クラスター弾を供与するアメリカ側は、その使用を合理化するための理屈をいろいろあげつらっているが、それはかつて広島・長崎にアメリカが原爆を落としたことを合理化したものと大して変わらぬ屁理屈である。アメリカは、そういう屁理屈を弄して、大量破壊兵器の使用を合理化してきた歴史がある。だいたい、原子爆弾の使用をはじめ、生物化学兵器とか攻撃型ドローンとか、無差別大量殺人兵器を率先して使用してきたのはアメリカである。そのアメリカが、今回はウクライナをそそのかす立場で、クラスター弾の使用を奨励しているのである。

先ほども言ったが、クラスター弾と原子爆弾の間には、無差別大量殺りくという基準からは、なにも異なるところはない。クラスター弾の使用を国際社会が見逃すならば、原子爆弾の使用を止める手立てはなくなるであろう。





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