連合は労働貴族の団体、国民民主党はその代弁人

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国民民主党が立憲民主党の挨拶を断るなど、距離を置く姿勢を強めている。立憲側は、次の衆議院選挙に向けて野党の連係を模索し、その一環として党首対話を呼びかけたのだが、国民側からそれを拒絶した。理由は、立憲が共産党との連携に前向きな姿勢を見せていることだ。国民は反共が党是のようなので、共産党と連係しようとする党とは一緒に行動できないということらしい。

この際だから、立憲は国民と縁を切ってもよいのではないか。また、その国民の最大のパトロンである連合にも気を使う必要はないのではないか。連合はもはや労働者全体を代表しているとはいえず、大企業の正規職員の利害のために存在しているといってよい。要するに労働貴族と言われる階層の利益を代弁しているに過ぎない。そんな団体に気を使う必要はさらさらないと立憲は覚悟したほうがよい。

立憲が依拠すべきなのは、組織されていない労働者や消費者であろう。立憲が直々に未組織労働者を組織するのはなかなかできぬであろうから、政党としてできる範囲で組織化を応援したらよい。その場合、今のような企業単位での組織化には問題がある。労働貴族をのさばらせているのは、組合が企業単位にできているからだ。そういう企業内組合では、組合の幹部は企業の経営者となれ合いになり、一般労働者の利益に鈍感になる。

また、消費者は労働者でもある。労働者の組織化にはいろいろ隘路があるだろうが、消費者を組織するのはそうむつかしくはない。消費者の大部分は、未組織労働者とその家族であるから、消費者をうまく組織できれば、それを介して未組織労働者の権利を実現することもできる。立憲はそうした方向に活路を見出すべきであり、いまや労働貴族の代弁者となった連合とか国民とかは相手にしないでもよい。

体質の改善をはかるとともに、未組織労働者とか消費者に依拠するような体制を組めない限り、立憲に明るい未来はないと知るべきである。




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