アメリカにはアフガン人を無差別に殺す権利がある:バイデンの傲慢

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アメリカが、ISのテロで米兵が死んだことへの報復と称して空爆を行い、幼い子供を含む多数の民間人がそれに巻き込まれて死んだ。死んだ人には何の罪もない。アメリカはこうした殺害行為について、責任を取ろうとしていない。一応遺憾の意は表しているが、謝罪も保証もしないだろうことは、これまでのアメリカの姿勢から十分予想される。アメリカには、自分のしていることは絶対に正しいという自信というか思い込みがあるからだ。アメリカはアメリカの正義に基づいて行動する。その正義の前では、アフガン人の命など芥子粒ほどの重みもないということだろう。

ブッシュがアフガンに戦争を仕掛けてからこれまでの約20年間に、17万人のアフガン人が殺された。そのうち4万9千人は民間人である。戦闘に巻き込まれて死んだケースもあるが、少なからぬ部分がアメリカの空爆の犠牲になった。殺されたアフガン人には何の責任もない。かれらはむなしく殺されたのである。そうした理不尽なアメリカの仕打ちが、アフガン人の間にアメリカへの憎悪を掻き立てた。ガニ政権があっさりと倒れたのは、憎むべきアメリカの手先だと思われたからだ。国民から完全に浮き上がっていたからこそ、ガニ政権は持ちこたえることができなかったのだ。

アメリカは、自国の兵士の命を守るために空爆をおこなっていると弁明している。これはかつてのトルーマンと同じ理屈だ。トルーマンも、米兵の犠牲を増やさないために、広島・長崎への原爆投下は必要だったと強弁したものだ。敵国の民衆の命など、米兵の命の前では、芥子粒ほどの重みもない、そう思うからこそ、躊躇なく二十万人もの命を一瞬のうちに消し去ることができたのであろう。そうしたアメリカの独善的な態度はあたかも、アメリカにはアフガン人に限らず、世界中どの国の人間でも、必要とあらば無差別に殺す権利がある、と言っているように聞こえる。

こうしたアメリカの悪魔的な考え方は、歴代の政権が引き継いできた。バイデンも例外ではない。バイデンの場合には、米兵が殺されたことについての、激情的な怒りが働いたと思われる。その怒りに見舞われて、今後どれほどの無垢の人が殺されるか。世界は不条理に満ちているといって、達観している場合ではない。バイデンの傲慢さを指弾すべきである。





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