アントニオ猪木の死を悼む

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アントニオ猪木といえば、かつてジャイアント馬場とともに日本のプロレスを大いに盛り上げた人だ。その彼が昨日、壮絶な闘病生活の末に死んだというので、大勢の人々がその死を悼んでいる。小生もその一人だ。小生の場合もそうだが、彼の死を悼む人は、単にかれのプロレスが好きだからというより、その人柄にひかれたのではないか。かれは非常に折り目正しい人で、誰に対しても礼儀正しくふるまったという。そうした謙虚な人間性が大勢の人々をひきつけ、その死を悼ませたのではないか。

アントニオ猪木とともに、力道山を師と仰ぐ兄弟弟子であったジャイアント馬場も非常に礼儀正しい人だった。小生は、アントニオ猪木に直接接したことはないが、ジャイアント馬場とは、かりそめながら接したことがある。その際のジャイアント馬場は非常に折り目正しい人で、周囲に気を遣うやさしい感じの人だった。おそらくアントニオ猪木もそうだったのだと思う。小生がジャイアント馬場の謙虚な人柄に感心したように、大勢の人々もアントニオ猪木の謙虚な人柄にひかれて、かれを好きになったのではないかと思う。

単に礼儀正しいだけではなく、情熱の人でもあった。その情熱の一端を政治の方向にも発揮し、拉致被害者問題などにも積極的に取り組んでいた。その姿勢は潔いもので、やってるふりをしてお茶を濁している権力者たちとは根本的に違っていた。そういうところにも、大きな魅力を感じた人は多かったのではないか。

壮絶な闘病生活といったが、晩年のかれは心アミロイドーシスという難病と闘っていたそうだ。この病気はすさまじい苦痛との戦いだそうだ。その戦いぶりは、リングの上とはまた違ったヒロイズムを感じさせるものだったらしい。そんなアントニオ猪木に、あらためて哀悼の意を表したい。




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