アルバノ湖 トーマス・ジョーンズの風景画

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トーマス・ジョーンズは、1776年にイタリアに渡り、1783年までそこに滞在した。イタリア滞在中に最初に制作したのが、この「アルバノ湖(Lake Albano)」と題する絵である。アルバノ湖は、ローマの南の郊外にある湖で、ローマの建設者ロムルスとレムスが生まれた地と信じられていた。ジョーンズはこの湖の景色にすっかり感動し、40日もかけてこの絵を完成させた。

丘の上から湖を俯瞰する構図である。遠景にはローマの街並みが広がり、サン・ピエトロ寺院の塔が垣間見える。だから、南側から北の方向を眺めわたしたことになる。

地平線のあたりが赤らんでいるのは、夕日のためであろう。その夕日の赤みと対比させる形で、湖のブルーが強調されている。樹木を前景にして湖を中心に置くのは、「ワイ川」と同じような構図である。

(1777年 カンバスに油彩 42.1×65.2㎝ イエール大学)






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