シドロフェルと従者ウェイカムを倒す:「ヒューディブラス」へのホガースの挿絵

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サミュエル・バトラーの著作「ヒューディブラス」へのホガースの挿絵第八点目は、「ヒューディブラス、シドロフェルと従者ウェイカムを倒す(Hudibras beats Sidrophel and his Man Whacum)」と題する。挿絵第六点目で出てきた女に関心をもったヒューディブラスが、占星師のシドロフェルの所へ赴き、自分の恋が成就するかどうか占ってもらう。ところがシドロフェルは、ヒューディブラスの過去のスキャンダルを暴くなどして、かえって怒らしてしまう。

画面は、ヒューディブラスが剣を抜いてシドロフェルに切りつけようとするところを描く。シドロフェルは怖気づき、その従者ウェイカムにも恐怖の表情が読み取れる。テーブルの上には、占いに用いる小道具が置かれているほか、部屋の隅のほうには地球儀らしいものが据えられている。これはもしかしたら、地球儀ではなく天体球かもしれない。

ヒューディブラスは、自分の従者ラルフォに向かって、治安判事を呼んでくるように命じ、それを受けたラルフォが外に飛び出ようとしている。画面右手前には、尻尾を逆立てた猫が、事態のなりゆきを見守っている。

ヒューディブラスにとっては、占星術はそもそも因習的でいかがわしいものだったはずだ。そんなものを頼ったおかげで、とんだ目にあった、というようなボヤキが聞こえてきそうな雰囲気である。





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