某外務大臣のションベン外交

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イスラエルによる自国大使館への不法な攻撃にイランが反撃したことをめぐり、欧米諸国はこぞってイランを非難した。それにあわせたのだろう、日本の某外務大臣もイランを非難した。これについては典型的なダブルスタンダードだとの批判がある。イスラエルの国際法を無視した不法な攻撃には目をつぶり、イランだけを一方的に避難しているからだ。紛争の原因を作ったものの責任は棚上げして、反撃したものの責任ばかり云々するのは筋の通らない話だ。

欧米諸国がイスラエルを依怙贔屓するのは、色々な事情が働いているからだ。だが日本にはそんな依怙贔屓をする理由はない。イスラエルを依怙贔屓して、イスラエルに対立するものばかりを非難するのは、日本の国益にはならない行為だろう。まして日本は、イランとも良好な関係を築いてきた。その関係を、某外務大臣の言動は壊す可能性が高い。

某外務大臣は、昨年以来中東を含めた多くの国を訪問して、日本の立場をアピールする意欲を見せているそうだ。だが、今回のイラン非難を見ていると、問題の本質が見えていないようだ。アメリカのバイデンに従ってイスラエル擁護に徹するつもりなら、なにも中東諸国訪問外交などする意味がない。

かつて女優の田中絹代がアメリカを訪問したことがあった。そのさい彼女は、浮かれ気分で羽田に降り立った姿を当時の世論から批判され、アメリカまでションベンしにいっただけじゃないか、と言われた。ションベン女優と言われた田中はかなり落ち込んだそうだ。

今回の某外務大臣の言動を見ていると、どうも田中と大した違いは見えてこない。この大臣も中東諸国までションベンをしに行っただけと思われるのである。





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