中国の禁輸措置に日本はなぜあわてふためくのか

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日本が福島汚染水を海洋放出したことへの反応として、中国が日本の水産物の全面禁輸に踏み切ったことで、大変な騒ぎになっている。水産物を所管する農水大臣などは、中国がそこまでやるとは予想していなかったなどと馬鹿なことをいうありさまだ。本気でそう思っているなら、本物の馬鹿者というほかはない。岸田首相までが中国は科学的に振る舞えなどとわけのわからないことを言う始末だ。岸田首相がどんなに中国に批判めいたことを言っても、中国にとっては馬耳東風だろう。まして日本のメディアが、馬鹿の一つ覚えのように、中国は冷静に振る舞えと叫んでも、何を言っているのかと馬鹿にするばかりだろう。

この問題が、科学とか冷静さとかいったこととは無縁なことは誰の目にも明らかなことだ。要するに日頃の日中関係のあやうさが、こういうことを引き起こしたのである。日中両国が日頃仲良くやっていたら、こんな騒ぎにはならなかっただろう。これは、中国にしてみれば、ますます中国に対して敵対的な姿勢を強める日本に対する意趣返しというべきである。

そんなことは、いくら岸田政権といえどもわかっていたはずだ。わかっていたなら、こんなにもあわてふためくことはないわけで、なぜ岸田政権がそんなにあわてふためいているのか、なかなか理解できない。もしかしたら、岸田政権はあわてふためくふりをすることで、国民に対して照れ隠しをしているつもりなのかもしれない。

とにかく、この問題についての岸田政権のパフォーマンスはお粗末というほかはない。放出時期を決めるについては、海水浴への影響を考慮したなどといっているが、考慮すべきはそんなことではなかったはずだ。こんなざまでは、岸田政権には、日本国民を本気で守ろうとする意欲も能力もないと言わざるをえない。





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