道徳的な虐殺 ネタニヤフの奇妙な理屈

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イスラエルのガザにおける虐殺を、南アフリカ政府がジェノサイドだと批判し、国際司法裁判所に提訴したことを受けて、ネタニヤフが奇妙な反論をしている。我々の行為は国際法にしたがったもので、かつ道徳的だというのだ。どうもネタニヤフにとっては、イスラエルのユダヤ人が行うことは、どんなことでも合法的であり、かつ道徳的な行為だということのようだ。

ネタニヤフはトルコのエルドアンからヒトラー呼ばわりされた時は、エルドアンも同じようなことやっていると言い返した。クルド人を虐殺しているではないかというのだ。そういうことで、議論をごちゃまぜにし、自分らの不等性を棚に上げようというわけだ。

ところが南アフリカには、自分らの非道ぶりに匹敵するような落ち度が見当たらないので、さすがのネタニヤフもエルドアンに対してのようなしっぺ返しはできなかった。そのかわりに自分らは道徳にかなっているなどと、奇妙なことを言い出したわけだ。

南アフリカ政府の言うことなど、無視してもいいとは考えなかったのか。それにしても、反論の仕方がまったく説得力に欠けている。イスラエルのしていることがジョノサイドに該当するということは、いまは世界に明らかになっていることだ。ネタニヤフの苦しい理屈は、シオニズムの傲慢さを物語る以外のものではない。

ネタニヤフのシオニズム的で独善的な態度を西側諸国は大目に見るばかりか、バイデンに至っては、パレスチナ人の虐殺に用いられる凶器を提供する始末だ。世界は不条理に満ちている。




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