英詩と英文学

エミリー・ディキンソンの詩から「小鳥が道に下りてくると(A bird came down the walk)」(壺齋散人訳)

  小鳥が道に下りてくると
  私が見ているのを知らずに
  ミミズをふたつに引きちぎって
  生のままたべてしまった

エミリー・ディキンソンの詩から「わかってるわ あの人がどこかに(I know that he exists)」(壺齋散人訳)

  わかってるわ あの人がどこかに
  隠れてらっしゃてるってことは
  あの人は わたしたちの
  下品な目を避けてらっしゃるのよ

エミリー・ディキンソンの詩から「好きよ、それが何マイルも駆けゆき(I like to see it lap the miles)」(壺齋散人訳)

  好きよ、それが何マイルも駆けゆき
  谷底を舐めるように進み
  貯水池に立ち止まって渇きをいやし
  そして勢いよく山々の

エミリー・ディキンソンの詩から「恍惚の一瞬には(For each ecstatic instant)」(壺齋散人訳)

  恍惚の一瞬には
  苦悩で支払わなくちゃならない
  それもとびっきり
  身のよだるような歩合で

エミリー・ディキンソンの詩から「希望は羽の生えた生き物(Hope is the thing with feathers)」(壺齋散人訳)

  希望は羽の生えた生き物
  止まるところは魂のなか
  言葉のない調べを歌い
  決してやめることがない

エミリー・ディキンソンの詩から「憎んでる暇(I had no time to hate, because)」(壺齋散人訳)

  わたしには憎んでる暇はなかった
  死がそのことを妨げたから
  それにわたしの人生は憎しみを
  極めるほど充実してはいなかった

エミリー・ディキンソンの詩から「醸されていない酒(I taste a liquor never brewed)」(壺齋散人訳)

  醸されてもいない酒を
  真珠をくりぬいたジョッキで飲む
  ラインの酒樽の中にさえ
  こんな上等なアルコールはない

エミリー・ディキンソンの詩から「手負いの鹿(A Wounded deer leaps highest)」(壺齋散人訳)

  手負いの鹿こそ最も高く飛び上がると
  猟師が話すのを聞いたことがある
  それは断末魔の痙攣なのだ
  それを草むらが静かに受け止めるのだ

エミリー・ディキンソンの詩から「成功(Success is counted sweetest)」(壺齋散人訳)

  一度も成功したことのない人にこそ
  成功はこの上なくすばらしく映る
  喉の乾ききった人こそが
  ネクタルのかけがいなさをわかるように

Previous 1  2  3



最近のコメント

  • √6意味知ってると舌安泰: 続きを読む
  • 操作(フラクタル)自然数 : ≪…円環的時間 直線 続きを読む
  • ヒフミヨは天岩戸の祝詞かな: ≪…アプリオリな総合 続きを読む
  • [セフィーロート」マンダラ: ≪…金剛界曼荼羅図… 続きを読む
  • 「セフィーロート」マンダラ: ≪…直線的な時間…≫ 続きを読む
  • ヒフミヨは天岩戸の祝詞かな: ≪…近親婚…≫の話は 続きを読む
  • 存在量化創発摂動方程式: ≪…五蘊とは、色・受 続きを読む
  • ヒフミヨは天岩戸の祝詞かな: ≪…性のみならず情を 続きを読む
  • レンマ学(メタ数学): ≪…カッバーラー…≫ 続きを読む
  • ヒフミヨは天岩戸の祝詞かな: ≪…数字の基本である 続きを読む

アーカイブ