日々雑感

色が黒く見えるのは光を悉く吸収するからだが、100パーセント光を吸収するような物質はこれまでになかった。どんな黒でも幾分かは光を反射する。だから黒いドレスを着ていても、自ずから明暗が生まれ、それが立体感をもたらすことにもなる。もしも100パーセント光を吸収するような黒いドレスを着たら、まるで立体感というものが生ぜずに、それを見た人は平面的な紙細工のように見えてしまうだろう。

人工知能を供えたロボットの開発が急速度で進んでいる。いまはまだ原始的な段階を出ていないが、自分自身の判断で行動するような比較的高度な知能を供えたロボットが登場するのはそう遠いことではないと予想される。そうなれば、介護のような分野から災害対策、果ては戦争行為まで幅広い分野で人間の労力を省くようになると思われる。

早すぎた葬儀

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死亡診断を下されて葬儀場に送られた91歳の老女が、葬儀場の冷蔵庫の中で生き返るという事態が起こったそうだ。このことを巡って、舞台となったポーランドはもとより、世界中が大フィーバーしている。無理もない。一旦医師によって死亡が宣告された人間が生き返ったわけだから。

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「エディット・ピアフ 天に届く声(La voix qui montait jusq'au ciel)」というDVDを見た。エディット・ピアフ(Edith Piaf)の没後40年を記念して、フランスのテレビ会社が2003年に制作したピアフの伝記をモチーフにしたドキュメンタリー・タッチの映画だ。冒頭に「水に流すわ(Non, Je ne regrette rien)」を歌う舞台上のピアフの映像がアップされ、「群衆(La Foule)」を歌うピアフを映したフィナーレとの間に、十数曲の歌を歌うピアフの映像を流す合間に、ピアフと関わりのあった人々のインタビューやら、ピアフ自身がインタビューに答える様子などを挿みながら、ピアフと言う稀有な歌い手が、一人の人間としてどのような生き方をしたのか、そこに焦点を当てたものだった。

人道は死語になった、こういって嘆いているのは鋭い時評で定評のある作家高村薫さんだ。高村さんは、最近世界で立て続けに起きている紛争を前にして、人道に反した行為がなぜこうもまかり通っているのか、読書誌「図書」への投稿の中で、疑問を投げかけているのだ(「この夏に死んだ言葉」図書2014年10月号)。

健康寿命

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健康寿命という用語があるのだそうだ。厚生労働省の役人が提唱しているもので、介護を受けたり寝たきりにならず、普通に日常生活をおくれる期間ということらしい。平均寿命が死ぬまで生きられる期間であるのに対し、健康な状態で生きられる期間だということで、健康寿命と名づけられたようだ。

大相撲の九月場所は、久しぶりにテレビに釘付けになった。モンスターと呼ばれる新入幕の力士が、三役や横綱を次々とやぶり、あわや100年ぶりの新入幕力士の優勝かと騒がれる事態にまで発展したからだ。話題の主人公はモンゴル出身の逸の城。初土俵からまだ五場所目と言うのにこの快進撃だ。まさにモンスターというに相応しい。

ゴッホの「ひまわり」の鮮やかな黄色が色あせたり、ムンクの「さけび」の中のアプリコット色がアイヴォリー・ホワイトに変色するなど、名画が色あせる現象が生じているという。専門家の分析によれば、これは当時流通し始めていたカドミウム・イエローが原因だという。この顔料は空気に触れたり紫外線があたったりすると変色するのだという。ゴッホやムンク以外にも、カドミウム・イエローを使った画家は多くいると思われるから、今後近代名画の変色問題が大規模に生じるかもしれない。

毎年敬老の日には、日本の長寿人口の動向が政府によって発表されるが、この日(9月15日)に発表されたデータでも、日本があいかわらず世界一の長寿国であることが裏付けられた。それによれば、100歳以上のお年寄りの人口が、58820人に達したそうだ。これは人口10万人について46.2人の割合だ。2010年におけるアメリカのそれが17.3人だったのと比較しても、日本がいかに長寿国であるか、実感としてわかろうというものだ。

米サイトWhatCulture!が、「よく死ぬ映画俳優トップテン」なるものを発表したそうだ。死ぬと言っても、実際に死ぬわけではなく、映画の中で死ぬという意味だ。でなければ、何度も死ぬわけにはいかない。

欧米を中心にしたネット空間で買売春のやりとりが広がりを見せているそうだ。典型的なのは、買売春の斡旋サイトを足掛かりにして、供給と需要のマッチングをはかるというものだ。日本の出会いサイトの売春版と考えればよいだろう。ところが、このネット売春を合法化して、むしろ推進した方がよいという考え方があるようだ。たとえば、英誌 Economist は、既存のあらゆる買売春ビジネスに比較して、ネット売春の方がメリットが大きいので、これを解禁しない手はないと主張している。Prostitution A personal choice Economist

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山王祭は徳川時代には、神田の祭と共に天下祭と言われて、江戸の祭の代表的なものだった。なにしろ日枝神社は、江戸城のある土地の氏神でもあり、また、日本橋や京橋といった江戸最大の商業地域をカバーしていたということもあって、勢い江戸の祭の中でももっとも規模の大きなものだったわけである。

夏場所で29回目の優勝を果たした横綱白鵬が、恒例の一夜明け会見を拒否していることで、様々な憶測が飛んでいる。本人の口からは一切説明がないので、その理由ははっきりしないが、いくつか思い当たるフシがないわけでもないらしく、世間では様々な憶測が乱れ飛んでいるというわけだ。

ウォール・ストリート・ジャーナル(Web)の日本語版に、日本のプロ野球球団数を4増やして16にする案が、安倍自民党内で話題になっているという記事が載っていた。某スポーツ評論家が、自民党の会合で提案したところ、アベノミクスの第四の柱として是非取り入れたいというような話が出たということらしい。実現性のほどははっきりしないが、できれば是非実現して欲しいものだ。

読売(Web版)が、「小学1・2年の交通事故、5月以降多発」と題する記事(4月21日配信)の中で、五月以降に小学校1・2年生の交通事故が多発する原因について、「分析」を加えている。

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ガブリエル・ガルシア・マルケスの小説は、代表作の「100年の孤独」を、英訳で読んだだけだから、日本人の読者としては、筆者は、あまり熱心な部類には入らないかもしれない。それでも、読んだときは、それなりの衝撃を受けたことを思い出す。もっとも、筆者がこれを読んだのは、はるか昔のことで、いまでは筋書きもろくろく覚えていないのだが。

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吉野梅郷といえば、水戸の偕楽園や横浜の三溪園と並んで、関東の梅の名所だ。旧街道沿いの道端や畑に群がるように並んでいるほか、梅の公園には数々の品種の梅が植えられていて、さながら梅の博物園といった観を呈していた。その梅が、すべて伐採されることになったと聞いて、残念な思いに駆られた。
STAP細胞の論文をめぐる疑惑について、理研が問題となっていた画像を調査した結果、それが改ざん、ねつ造されていたとして、研究リーダーである小保方晴子女史の責任を厳しく指摘した。これに対して小保方女史は、「単純なミスで、不正の目的も悪意もない」とし、これではSTAP細胞の存在自体が疑われることになり、受け入れられないとして、争う姿勢を見せている。

山折哲雄氏はユニークな日本文化研究者であり、筆者も愛読者の一人であるが、時折、首をかしげたくなるような言説に出会ってびっくりすることもある。最近も、慶応の前塾長安西祐一郎氏と交わした対談(東洋経済オンライン上に掲載)を読んで、そこでの氏の言説にやはり首をかしげてしまった。

ハイデガーの手記のうち、1931年から41年にいたる10年間分が、ドイツで公刊されつつあるそうだ。これらは、黒表紙のノートブックに記されていることから、ブラック・ノートと呼ばれているそうだが、ブラックなのは体裁だけではない、内容もまたブラックだ、と断定するものが多いという。というのも、この期間のハイデガーは、ナチスの党員として、ドイツのナショナリズムを称揚する一方、師匠であるフッサール(ユダヤ人)に対して不当な態度をとるなど、反ユダヤ的な言動をしていたことが知られているが、そうした言動がこの手記からも裏付けられるというのである。

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