日本の政治と社会

先日、麻生太郎副首相が、いじめについて持論を展開し、「学校で一番いじめられるやつっていうのは、けんかは弱い、勉強もできない。しかも貧しい家の子」といったというので、ちょっとした話題になった。麻生副首相は、こういうことで、日本も外国から喧嘩が弱いと思われたらいじめられるから、喧嘩が強いんだということをわからせなければならない、という意味のことを言いたかったのだろう。

無覚先生:安倍政権がついに集団的自衛権の行使を容認することについて閣議決定しましたね。色々批判的な意見があったなかで、十分な議論を尽くすことなく、それこそあっという間と言ってよいほどの短期間で、従来の政府がとってきた憲法解釈を、180度転換しました。そのことによって、少なくとも内閣の姿勢としては、いつでも集団的な自衛権の発動が可能になる。これについては、憲法を無視するものだとか、これまでの国是である平和主義を捨てるものだとか、批判的な意見がある一方、日本の安全保障と言う点から、評価する見方もある。さて、皆さんはどのように評価しますか。

安倍政権が、次回の国会でカジノを合法化する法案を成立させる方針のようだ。その最大の目的は、2020年のオリンピック開催とならんで、日本の観光産業振興の起爆剤にしたいということらしい。この話はすでに、世界の博打業界を駆け巡っており、アメリカの博打業者などは、日本のカジノに多額の投資をして、その利権にあずかりたいとする意向を示しているそうだ。

都議会の本会議で、露骨な女性差別的言動が大騒ぎに発展した。騒ぎは日本国内に留まらず世界中を巻き込んだというので、さすがの安倍政権も黙っていられず、こんな言動をした議員は潔く名乗り出て謝罪しろといい始めた。というのも、この言動に関わった都議が皆自民党員だということは、誰の目にも明らかだったからだ。

安倍政権が、家事労働の分野に外国人を活用する方針を固めたそうだ。当面は大阪府など関西圏に限定し、「18歳以上、単身での入国」を前提に、外国人を受け入れるという。従事する仕事としては、掃除や洗濯などの家事労働というが、なぜこんな領域に外国人が必要なのか、安倍政権の説明でははっきりしない。というのも、安倍政権は、外国人に家事労働を担わせることで、日本女性の社会進出を促したいなどといっているが、他人に金を払って家事の代行を依頼するような女性は、そんなに多くいるわけではない。多くの女性にこの制度の恩恵が及ぶようにするには、外国人をとびきり安くこき使うことが前提になる。

安倍政権の成長戦略の柱のひとつは、日本を企業にとって活動しやすい国にすることで、外国資本を導入しようとする戦略だ。企業にやさしい国づくり、と言い換えてもよい。これは二つの政策からなっている。ひとつは労働者をやすくこき使える環境を整えてやること、もうひとつは大胆な企業減税だ。

いよいよ現実化した日本の人口減少傾向は、このまま放置しておくと、2060年には8700万人まで減少するだろうとの予測まであるなか、安倍政権がそれなりの危機感を表明し、人口維持政策を打ち出した。6月中にも閣議決定するいわゆる「骨太方針」のなかで、50年後の人口一億人を維持する目標を織り込むというのだ。

いわゆる「残業代ゼロ」の問題点については、このブログでもたびたび指摘してきたところだが、いよいよ安倍政権が法制化に向けて本格的に動き出した。一定の要件を満たした従業員については、労働時間についての上限を撤廃し、どれだけ働いても、残業代を支払わなくてもよいとする制度の導入だ。これが、導入されれば、将来的にその範囲が拡大していくことが予想され、日本の雇用慣行に歴史的な転換が起こると予想される。

いわゆる「残業代ゼロ」をぶちあげた安倍政権の産業競争力会議の場で、これまで慎重姿勢をとっていた厚生労働省が、容認の方向に転換した。当面は高収入で専門的な職種にかぎって、という留保条件付だが、労働者の報酬を、労働時間ではなく労働の成果によるものとし、そうした労働者には残業代を支払わなくてもすむようにする、というものだ。

福島県が、福島原発事故による子どもの甲状腺がんへの影響について、調査結果を発表した。それによると、結果がまとまった28万7千人のうち、50人について甲状腺がんの確定診断がなされ、疑いのある子どもを含めると、90人にものぼるという。

安倍晋三という政治家の政治スタイルを特徴付けて、アベポリティクスと筆者は命名し、その特徴は、復古的で反動的な政策ミックスにあると言った。しかしもうひとつ、もっと重要な特徴を付け加えなければならないようだ。それは、専制主義を目指しているということだ。

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安倍晋三総理大臣の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(通称「安保法制懇」)が、集団的自衛権を行使できるように憲法解釈の変更を求める意見書を安部総理大臣に提出することになった。この意見書は、日本をとりまく安全保障環境の変化を理由にして、集団的自衛権についての憲法解釈をめぐる従来の政府見解を覆して、日本が集団的自衛権を行使できるように、180度の方針変換をせまるものだが、そのことは、政府の解釈を憲法の明文規定よりも優先させるものとして、立憲主義からの大きな逸脱というべきである。

イスラエルのネタニヤフ首相が来日し、安倍首相と首脳会談を行った上で、「包括的パートナーシップの構築に関する共同声明」なるものを発表した。それを読むと、「閣僚級を含む防衛当局間の交流拡大、日本による中東和平実現への意向の表明、イランの核問題解決の必要性で一致」などとうたわれている。

競馬で儲けた金にも税金がかかるのだそうだ。筆者は競馬はやらないのであまり実感はわかないが、競馬で儲けたからといって、それを正直に税務申告する人は少ないのではないか。同じギャンブルでも宝くじの方は税金はかからないので、競馬の配当にもかからないと決め込んでいる人が多いのではないか。

安倍首相が、五月の連休のヨーロッパ歴訪中に、しきりと(ヨーロッパ諸国との)価値観の共有を強調していた。そこで安倍首相がいっていた価値観というのは、自由や民主主義といった欧米社会が歴史的に培ってきた「普遍的な」価値観のことをさしているのだろうと思う。もしそうであれば、そのこと自体は評価すべきことで、安倍首相には、今後もそうした価値観の実現に向かってまい進して欲しいと期待したいところだ。

いま問題になっているブラック企業について、そういわれるに値する条件をどう考えているか、学生側と企業側の認識の違いについて、毎日が取材記事を書いている。

毎年5月3日の憲法の日には、日本中で憲法をテーマにした集会が催され、それに地元の自治体が共催するといった光景が、一つの年中行事のようになってきたが、今年はそれに顕著な異変が起きているらしい。政治的な中立保持を名目にして、協賛を断る自治体が増えているというのだ。

先日、児童養護施設(いわゆる孤児院)を舞台にしたあるテレビ番組が、入所児童の人権を侵害するような心無い演出をしたことで、世間の強い批判にさらされたことがあったが、この番組は、二重の意味で、人権感覚に欠けていた。児童施設を色眼鏡で見ることによって、入所児童の人権を侵害していることがひとつ、もう一つは、このような児童養護施設が社会的には何らの問題をも抱えていないように描くことで、養護を必要としている児童についての認識を曇らせているという点だ。

「核のごみ:再回収可能に...処分計画転換、エネ庁部会報告」と題した毎日の記事を読んで驚いた。これは、現在のように核のゴミの処分は永久的でかつ安全な方法でという建前をくつがえして、再利用を考慮した、暫定的なものへと転換するものだ。部会は、この方針転換について、核の再利用についての意思決定の余地を将来世代のために残しておいてやるのだと説明しているようだが、その説明が詭弁に過ぎないということは、そんなに頭を使わなくともわかろうというものだ。

日本の訪問に始まったオバマ米大統領のアジア4か国歴訪、その意義を改めて考えると、オバマの中国封じ込めの意図が見えてくるような気がする。この四か国は、東シナ海から南シナ海にかけての、中国の防衛ラインたる第一列島線上に位置している。そのような諸国に対してオバマは、同盟の強化を持ちかけた。日本に対しては尖閣の共同防衛を明言し、フィリピンとの間では、米軍基地の配置について合意した。このような動きは、中国を想定したものではないとするアメリカ側の言い分にかかわらず、中国を第一列島線内に封じ込める意図に基づいたものだと受け取る十分な理由がある。オバマは同時に、日本と韓国が仲良くするようにも取り計らったが、それは、中国の脅威を前に、米の同盟諸国が足並みを揃えてあたりたいとする深謀遠慮のあらわれと考えてよい。

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