日本の政治と社会

曽野綾子のコラムが投げた波紋

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作家の曽野綾子が産経新聞のコラムで主張した人種差別的な意見が大きな波紋を投げかけている。といっても、日本国内でというより、海外での話だ。日本のメディアは例によって反応が鈍く、海外での騒ぎが大きくなってから始めて取り上げたという次第だし、その取り上げ方も及び腰と言ってよいものだった。

今日(2月19日)行われた衆議院予算委員会の審議の中で、安倍晋三総理大臣が民主党の議員の質問に対してヤジを飛ばしたことが話題になっている。そのヤジと言うのは、「日教組」というものだった。ヤジを飛ばされた民主党の議員は玉木雄一郎氏。氏は、いま問題になっている農水大臣の献金問題について質問していたのだが、その質問を遮るかのように、安倍総理がヤジを飛ばしたということだ。飛ばされた玉木氏は、「総理ヤジを飛ばすのをやめて下さい」と抗議し、それを受けて大島予算委員長も安倍晋三総理をたしなめたそうだ。

シリアへの渡航を計画していたカメラマンに対して、外務省の職員が旅券法に基づく旅券返納命令を行使し、このカメラマンから旅券を没収したそうだ。カメラマンは、抵抗すること無く旅券を返納したが、突然のことで戸惑っていると言い、また、渡航や取材の自由はどうなっているのかと、不満を漏らしているそうだ。

ISISによる日本人人質事件への安倍政権の対応ぶりについて、さまざまな論調が飛び交っている。日本のメディアには、感情的に反応するばかりで、論理的な分析が伴わず、読むに耐えないものが殆どだが、海外の論調には、第三者の視点から、冷静に分析したものも見かける。その中で、筆者の目に留まったものを、参考のために引用したい。日頃保守的なスタンスをとっている Economist のものだ。

イスラム国人質事件への安倍政権の対応

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イスラム国による二人の日本人人質事件が発生し、それに関わってイスラム国側の発する映像が日本中の眼を釘付けにした。いまの所、人質のうちの一人が殺害され、もう一人の安全も深刻に危惧される状況にある。筆者はこうした動きを、固唾を呑んで見守っていた者の一人だったが、その過程での安倍政権の一連の対応には、首をかしげざるを得ないものを感じた。

二度目の中東訪問を行った安倍晋三総理が、手初めに会ったのはエジプトの専制的支配者アル・シーシ大統領だ。安倍総理はまた、エジプトで演説を行い、そのなかで中東の和平と発展のために25億ドル(約2900億円)の援助を行うと約束した。援助先はエジプトに限らず、シリアやイラクも含まれるようだが、アル・シーシといい、シリアのアサドと言い、専制的な支配者として、とかく批判の多い人物だ。それに肩入れしようとするかのような安倍総理の行動は、やはり問題があると言わねばなるまい。

ニューヨーク・タイムズ(WEB版)のオピニオン・コーナーに、安倍晋三の(とりわけ領土問題にかかわる)ナショナリズムを分析した小文が掲載されている。いつものとおり、参考資料として引用しておきたい。

安倍政権の菅官房長官がNHKの番組に登場し、沖縄の基地問題に触れて、普天間移設計画は既定方針通り粛々と進める一方、普天間基地の2019年初めまでの運用停止については、翁長知事の協力が必要だとの見解を示したそうだ。

安倍政権の沖縄県知事への対応が話題になっている。翁長知事が昨年末に上京し、当選挨拶を兼ねて、安倍首相以下の主要閣僚に会談を申し入れたところ、直接の担当官庁である沖縄開発庁の長官は応じたものの、安倍首相や菅官房長官はじめ、他に会談に応じた閣僚はなかった。また年明けにも、予算要望等で安倍政権の関係閣僚との会談を申し入れたが、安倍首相を含めて、応じた閣僚はいなかった。これを捉えて、沖縄県の地元メディアが強く批判したのは無論、おおよそのメディアが、安倍政権の大人気のなさにあきれているようだ。

安倍政権は見かけほど磐石か

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昨夜、三粋人たちの経世問答を傍で聞いていて、ふと思うところがあった。それは、安倍政権はみかけほど磐石なのか、という疑念であった。たしかに安倍政権は、公明党と併せた連立与党として衆院の三分の二を獲得し、絶対的に優位な状況を引き続き維持することになった。この状況が今後四年間続く可能性があることを思えば、安倍政権はかなり磐石な政治基盤を獲得したと言えなくもない。しかし、自民党単独では改選前の議席を下回ったわけだし、沖縄では4議席のすべてを反安倍政権の候補者が制した。これは、磐石のなかにも綻びがみえる、ということではないのか。

三粋人経世問答:2014年総選挙を語る

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無覚先生:安倍首相による一人芝居ともいえる抜き打ち解散・総選挙が行われ、自民・公明の連立与党が再び衆議院の三分の二を占めるという圧倒的な勝利に終わりました。投票直前までは、自民党単独でも三分の二に行くのではないかとの説がメディアに流れていたわけで、それと比べれば聊か拍子抜けの所はあるが、与党圧勝というのはやはり重い結果だと言える。それに、解散した当時は、自民党は議席を減らすだろうという憶測も流れ、安倍さん自身もそれを意識してか、勝利の基準を議席の過半数に設定するなど、控えめなところもあった。そんなこんなを忖度しても、今回の結果は、安倍政権にとっては大出来だったと言えましょう。そこで、安倍さんが衆議院の任期をまだ半分も残し、また鋭い対立案件が存在しない状態で解散・総選挙に打って出たこと、そしてその結果このような大きな勝利を勝ち取ったこと、まずはそこらへんから話題にするとしましょう。

安倍晋三総理のインタビュー

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安倍晋三総理大臣が、英誌 Economist とのインタビューに応じて、自身の政治的信念や現下の課題についての認識を、率直に語った。その率直さが非常に印象的だったので、ここにその一部を紹介したい(Shinzo Abe talks to The Economist)。

アベポリティクスの是非を争点に

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安倍晋三総理が衆議院を解散したことを巡って、様々な論説が行き交っている。そのほとんどは、今回の解散には大儀らしいものが見られず、ただひとつ見られるのは、まだ勝てるうちに勝って、すこしでも長期政権につなげようとする安倍総理の政治的打算ばかりだ、といったものだ。

沖縄県知事選結果をどう受け取るか

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沖縄県知事選挙が行われ、米軍基地の辺野古移転に反対を表明していた翁長氏が、現職の仲井間氏を破って当選した。翁長氏は、公約通りに辺野古移転阻止に向けて万全を期すと表明している。これに対して安倍政権の菅官房長官は、選挙結果にかかわらず、辺野古移転の方針にいささかの変更もないといって、翁長氏の主張を正面から無視する姿勢を示している。また安倍政権寄りの右翼メディアである読売も、翁長氏に向かって、考えを改めよと迫っている。

日中首脳の握手

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写真(APから)は、昨日(11月10日)北京で行われた日中首脳会談を前に、安倍晋三、習近平両首脳が握手する場面を映したものだ。これを見て異様な感じを抱いたのは筆者のみではあるまい。両首脳ともぎこちないというか、不如意というべきか、要するに喜んで握手しているようには見えない。この時の様子は動画でも放送されていたが、それを見ると、習近平のほうは安倍総理から意識的に視線を外そうとしているようにも見えた。

自分で火をつけておいてその勢いに驚き火を消しに回る人のことを、評論家の佐高信が「放火犯の消火」といってあざ笑ったが、日中会談の実現を巡る安倍晋三総理大臣の騒ぎぶりを見て、この言葉を思い出した。安倍総理は、自分で日中関係を損なっておきながら、その回復に躍起になっている。その有様はまさに、火つけが火を消すのに大わらわといった観を呈している。

電車から中吊り広告が消える

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電車の中吊り広告といえば、日本の風物詩のようなものだったが、それが近い将来に消えていきそうだという。まずは、山手線から。2015年の秋以降に導入される新型車両から順次、車内広告は窓上に設置する液晶画面に一元化し、中吊り広告は廃止していこうというのだ。これによってすぐに中吊り広告がなくなるわけではないらしいが、いずれ消えてなくなる日がやって来るだろう。

従軍慰安婦についての国連報告、いわゆる「クマラスワミ報告」について、安倍政権が国連に対して、その一部を取り消すように求めた。先般朝日新聞が従軍慰安婦に関する自社の記事の一部を訂正した事態を踏まえてのものだ。クマラスワミ報告は、今回朝日が取り消した記事も引用しており、それが取り消されたからには、国連報告の一部もまた取り消されるべきだという理屈だ。

日本のクローニー・キャピタリズム

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先稿「クローニー・キャピタリズム」の中で筆者は、各国における経済のクローニー度を分析した雑誌 Economist の記事を紹介しながら、日本はいまのところ世界で最もクローニー度が低い国と結論付けた。だが、そうも言ってられないようだ。日本にもクローニー・キャピタリズムの模範のようなものが存在する。原子力村といわれるのがそれだ。

朝日新聞が従軍慰安婦の記事の一部を撤回したのに乗じる形で、極右勢力による歴史修正主義の動きが表面化してきたが、それが暴力を連想させるというので、日本が暴力的な排外主義に進んでいくのではないかとの懸念が、海外でも出て来たようだ。その一つの例として、英紙ガーディアンの記事を紹介しておきたいと思う。

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